次の世代のために 今できることを

「家族」を大切にする日本人

内柴選手の金メダルに感動した日となりました。「息子に強い親父を見せたい」という年齢も近い内柴選手の姿は私にとっても大きな刺激となりました。

ところで、第11次日本人の国民調査の中に「一番大切なものは何ですか」という設問があります。
1958年の調査では『生命・健康・自分』の割合が22%で最も多く、『家族』と答える方の割合は12~13%程度ですが、1978年には『家族』が22~23%となり、これ以降年々増加して、2003年の調査では45%が『家族』と答えています。
 内柴選手の金メダルはまさに「家族」を一番大切に思う日本人の姿であったのかもしれません。

 さて、昔の標準家族(税制や社会保障の基礎となる家族形態)と言うと夫婦と子供2人、お母さんは専業主婦という形が一般的だったのかもしれませんが、厚労省の資料によると日本の専業主婦の割合は年々減少しています。
 2000年に190万人であった全国の保育所在所者数が、2005年で211万人。たった5年間で20万人も増えているというデータもありますから、共働きの家庭が標準家庭となっているのではないかと予測できます。

 また、国立社会保障・人口問題研究所の家族類型別世帯数調査で見ると、2005年の調査と、2030年の予測値は次のようになっています。(→2030年予測値)

単独世帯 1,446万世帯  → 1,824万世帯
夫婦のみの世帯 964万世帯  →  939万世帯
夫婦と子から成る世帯  1,465万世帯  → 1,070万世帯
ひとり親と子から成る世帯 411万世帯  →  503万世帯
その他の一般世帯  621万世帯  →  544万世帯

 2030年には単独世帯が最も多くなり、核家族は減少する一方でひとり親と子からなる世帯が増加するという予測がなされています。

「最近の若い奴らは簡単に別れる」という言葉を良く耳にしますが、実際に母子家庭は増加しています。ひとり親と子から成る世帯の増加はそうした現状から予測されるのでしょう。
しかし、私も離婚相談や家庭相談を受ける機会は結構多いのですが、9割はDV(ドメスティックバイオレンス)に当てはまるものであると感じます。
実際のデータで見ても益田市はDVの相談件数が多いようです。
決して離婚を肯定する訳ではありませんが、“離婚するのも仕方がない”“離婚するしかない”というDVが原因で離婚するケースが多いということを分かって頂きたいと思います。

家族類型別世帯数調査で見る限り、2030年には家族構成は更に大きく変わっていきます。
単独世帯の増加には、地域社会の中にそれを支えるための仕組みを作る必要性を感じます。今以上に多様な生き方、多様な家族の形を受け入れることができる地域社会になっていかなければ対応できなくなることでしょうね。
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