木枯らしと子供たち

子供たちはどんなに寒くても外にでて自転車遊びをしようとする。
とくに最近ようやくコマが外れた樹は、楽しくてなおさらである。
向かいの家の桜の木の葉が落ち、道路は美しいオレンジや赤で染まっていく。
大人の感覚だと「掃除が大変…」と言うくらいの感想しかないのだが、子供たちはやはり違う。

綺麗なものが道路に落ちていることに我慢が出来ない。
容器を持ってきて二人でせっせと拾うのだ。
無数に散らばる葉っぱを二人で取り合い、あきれるほど激しい喧嘩へと発展したりもする。
二人にはきっと何かの宝物の一部にしか見えていないのだろう。
寒空のした、何度言っても外でがんばって葉を拾いつづけた二人は、今幼稚園をお休みして、家の中である。
案の定、鼻水をたらし時折熱を出したりするものだから、今日は近所のIT耳鼻科に連れて行ってきた。
実際、苦しむような発熱はなく、体も楽なので、「自転車遊びしたい！」と、我が家の中は大騒ぎである。

どんなに元気で楽そうでも、病院から「自転車禁止令」が出たため、二人は中でくすぶっているわけだが、これが意外と大変そうだ。
先日から「寒いから、幼稚園いきたくないな～」などと生意気なことをつぶやいていたこいちゃんも、「明日は幼稚園にいけるね」と声をかけると目を輝かせて「ほんと！？」と私を見上げた。
やはり子供たちはどうあっても風の子のようである。