いつもより随分早く目が覚めた。
せっかくなので早起きして家事をしよう、と下に降りたのだがなにやら見慣れないものが机上に置かれているではないか。
何?砂山???と近寄ってみると…。
なんと大切な韓国苗が鉢から出て丸裸状態で広告に乗せられているではないか!
土も広告に広げられていて…。
そしてこいちゃんの字で置き手紙が…。
「階段の服にあたって多肉を落としてしまいました。ごめんなさい。ワイパーとかたくさんしたけど、まだザラザラしたら明日やります」
「階段の服にあたって多肉を落としてしまいました。ごめんなさい。ワイパーとかたくさんしたけど、まだザラザラしたら明日やります」
落としたのねー!!!
コロンと置かれた多肉が悲しい…。
ついでにわきに置かれた葉挿したち。
根っこ、あんまり出てなかったんだなー、泣き面に蜂ですか…とほほ…。
朝の忙しい時間を駆使して植え替えをしてワイパーをかけまくる。
掃除機とワイパーでやっとスッキリしたが、この時点で遅刻ギリギリ。
鉢をひっくり返した張本人は二階でスヤスヤと寝息を立てている。
愚痴っても仕方ない(時間もない)ので、とりあえず慌てて家を出た。
夕方はクタクタで帰宅。
両親がくれたレモンで作ったレモン水で一息つく。
これが意外と美味しくて。
なぜか両親が作ったレモンは酸っぱくない。
むしろ甘いくらいで、ご近所さんの評判も実にいい。
「道の駅で売ってよ!」と言われるほど美味しいようである。
そんなレモンをしっかり入れて作るレモン水は、まるでレモンティーのように味わい深くて、レモンを入れただけなのに完成された美味しさ。
私のお気に入りである。
そして、疲れた体を癒してくれるアイテムがもう一つ…。
前日誕生日だったと知っていた同じ会社の人がたまたま会議で私の建屋に来ることになり、たい焼きをたっぷりくれたのである。
(2駅だけ離れている)
4種類を二個ずつ。
朝に鉢を倒されたことなどすっかり忘れて、こいちゃんを呼んでたい焼きをほおばった。
甘いものって美味しいな~!と舌鼓。
食べすぎはいけないと思いつつ、疲れて帰ってきた日にはとっても嬉しい。
そして「誕生日」を口走っただけの私のことを覚えてくれていて、別の建屋からプレゼントを持ってきてくれるとは思わなかった。
こんな時、いつも思う。
私だったら1時間もすれば忘れてしまう(ひどい)情報をちゃんと覚えていて、まめにプレゼントとか出来ちゃうスマートな人って、すごく賢い人生を送ってるんだろうな…と。
私なんて、友達の誕生日はスケジュールに入れてアラートしておかないと、月すら忘れてしまう。
そんなさりげない優しさを配れる人たちを「恰好いいな…」と思ってしまうのであった。