「子供達を連れて行くと漁にならないから、適当にごまかしてくれ」と言われ、さらに「蛸とままかりは絶対つれるから」と言って父は出て行った。
私は蛸を使ったチジミを作ることにして火をおこす。
子供達は中でテレビを見たり、特に「二人は何処に行ったの!?」と騒ぐ様子もなく遊んでいた。
すっかりチジミの用意も終わり、後は蛸を待つばかりとなったのだが、12時をすっかり過ぎても帰ってこない。
そして、とうとう子供たちもお腹がすいたと騒ぎ始め、二人がいないことに気が付いた。
二人が海に行ったことを聞いた子供達は怒り始めたが「漁はおじいちゃんのお仕事だからね」と苦しい言い訳をしてなだめつづける。
早く帰って来いとメールしてもつながらず、おじいちゃんが持っているはずの携帯はすぐ近くで鳴っている。
実家に帰ってかなり裸族な樹も、魚肉ソーセージや、枝豆をバーベキューにしてく。
期待していた蛸は1匹、ままかりは何と4匹…。
すぐに捌いてもらい料理することに。
ありあわせで、たまねぎと蛸、枝豆などを入れた質素なものであったが、釣りたての蛸はぷりぷりしていて、最高に新鮮で美味であった。