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APU? Ryzen7000番のPRO版プロセッサから登場

2023-06-14 09:39:06 | AMDブログ
昨日、AMDからRyzen7000番台の新プロセッサが発表になりました。モバイル版デスクトップ版とも従来型番よりセキュリティを高めたPRO版です。


デスクトップ版も出るのか、と一瞬期待してしまったのですが、ちょっと落ち着いて考えてみて少しがっかり。少なくともデスクトップ版はAPUではなく、すでに発売されているRyzen7000番台のTDP65Wのセキュリティ強化版にすぎないようです。関連の記事で見る限りなにも書かれていませんが、内蔵GPUも同等のものしかついておらず、すでにRyzen7000番台でPCを組んでいる人、これから入手しようと思っている人のいずれもあえて購入対象にする必要はないでしょう。PRO版の持つセキュリティ機能が必要なければ通常のRyzenで十分だと思われます。多分そっちの方が価格も安いでしょうし。
というわけで今回の本命はモバイル版。こちらも発表会や資料ではAPUとは名乗っていないようですが、PRO版ゆえのことなので従来で言うところのAPU相当とみていいでしょう。注目はAIユニットを搭載している点。そもそも現行のGPUであるRDNA系はもともゲーム特化のために作られたアーキテクチャでAPUとしてCPUととも演算用として使うにはそれほど向いていないと思われます。実際「APU」を名乗って出荷発表されたInstinct MI300AはGPUにCDNAを使っています。今回の7000番台にはRDNAと言ってもRDNA3なのでいくらかそっち面の強化が入っているのか・・・という気はしていたのですが、AIユニットをあえて装備しているあたり、さすがに今更GCN以下ということもないでしょうがIntel Graphicと比べても演算用としては弱いのでしょうね。もっともGPUを活用するソフトもCPUとGPUを連携させて処理するよりGPUを使う場合はGPUに丸投げ、という使い方のものばかりのようですし、APUであってもなくても大して処理能力は変わらないでしょうから新たなる道を模索し始めたのかも知れません。ひょっとしたらAPUという呼び方はコンシューマ向けには使われなくなるかも知れません。

果たしてまだ姿を見せていないデスクトップ版の内蔵GPU強化版がAPUと呼ばれるのか、AIユニットを搭載されるのか、が今のAMDに対して個人的に最大の注目です。さすがにGCNやCDNAを使うことはなくRDNAでしょうから、せめてAIユニットを統合する形で進化してほしいです。AMDはゲーム専用機にもプロセッサを提供しているので、そっちに最適化するために余計なものを付けられないという事情も分かりますが、せっかくのAPUという路線、コンシューマ向けでも続けてほしいとわたしは思ってます。
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