神戸大学オフショアセーリング部

神戸大学体育会所属「神戸大学オフショアセーリング部(KUOSC)」のブログです

ANIORU‘CUPまとめ

2022年03月20日 | ANIORU'S CUP 2022
皆さんこんにちは。
アニオルズカップスキッパーの太田です。


引退してからというもの、なんだか時間を持て余してしまい、本来集中しなければいけない就職活動に集中できない日々が続いていました。
何故かと考えた時、優勝できたとはいえ、アニオルでもっといいレースができたな、と感じていたからだと気づきました。
なので、僕のアニオルを終えての反省をつらつらと書きたいと思います。
文だけでかなり長くなってしまいましたが、興味のある方はぜひご覧下さい。
来年、再来年以降の後輩のためになれば幸いです。




反省は大きく3つあります。
①スタート
②コース
③シビアな展開のマーク回航

①スタート
正直東大にスタートでまともに勝てたレースは1、2個しか無かったかなと。
これに関しては、アニオルまでに十分な実戦形式の練習が積めなかったことが敗因だと感じます。色んな方をお呼びして実戦練習をしましたが、バウマンのタイムアンドディスタンスの精度、僕のスピード感など、まだまだラインに船をキッチリ並べるには足りていなかったようです。
あとは、そもそもの全体感を持った戦略立案が出来ていなかったとも感じます。「とりあえず上一」「ひとまず3F重視」スタート前の考えがこのような漠然としたものでは、その後のコース引きも後手後手のものになってしまいます。
全体感を持ってスタートから2レグ、4レグやる実戦形式の練習をもっと増やし、もっとPDCAを回していくべきでした。
また、感覚だけでなく、定量的な指標も使うべきだとも感じます。
全体感を持ったコース引きの練習だけなら、バーチャルレガッタでも良かったかもしれません。


②コース
レガッタの走りが出来ていなかった、この一言に尽きます。
今回のレースは東京大学と最終レースまで競り合いました。ストラテジーだけを意識するのではなく、とりあえず東大にさえ勝てれば良いというレース運びにするべきでした。事実東大とセパレートし、逆転されたレースも何度もありました。タクティシャンはただただ1位を狙うのではなく、マークした船に勝てるような意思決定をすべきです。
また、これは全体を通してですが、コース引きはいかに堅実なコースをとるかがやはり肝だと感じました。(僕はベストヘルムを維持しながらコース引きに関与できる余裕がなかったので、あまり説得力はないかもしれませんが。。)
ブランケットに入るようなタックをしたり、大きくオーバーセールしたらいくらボートスピードがあっても勝ちようがありません。基礎は大事だと改めて感じます。東大は基礎に忠実な、堅実な走りができていたなと思います。


③シビアな展開のマーク回航
東大に後ろをピタリとつかれた・後ろにピタリとついた状態でのマーク回航でいくつかミスがあり、負けたレースがありました。
大きなプレッシャーを抱えた状態での基礎的な練習を徹底するべきでした。
特にヘルムの僕でしたが、大回りをしたり、マークタッチをしたりと普段ではありえないようなミスをしました。東大が見えていたからなのですが、シビアな状態での練習が不足していたことが根本的な原因だと思います。




長々と反省を書きましたが、良かった点も沢山あります。
アップウィンドのスピードは東大と遜色なかったと感じますし、なによりスピンランのスピードは自チームながら相当速かったと思います。これらは普段、大津と細かいセールトリムやヒールバランスにこだわってやり抜いた練習の賜物だったなと。
基礎的なミスの少なさは普段の練習の成果が出たなとも感じました。


ただ、最初にも書きましたが、優勝出来たとはいえきちんと課題を潰せていればもっといいレースができたな、、、とも感じてしまうものです。



来年は、今年と同じようにディフェンディングチャンピオンとして神戸大が出るので、プレッシャーも僕ら以上にあると思いますが、基礎に忠実に、大勝ちできるレースではなく、負けないレースをして欲しいなと思います。



最後に、個人的にも、チームも沢山お世話になったとくしさん、沢口さん、むつださん、えいしんさん、平野さん、まほ姉、、、あげるとキリがないですが、多くの先輩方、同期、後輩の皆、本当にありがとうございました。
舵輪を守り抜けて、少しでも恩返しできていれば幸いです。
次は僕が後輩達がアニオルで勝てるよう、知識と経験を余すことなく伝えたいと思います。








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