SYWOC2013コーチの布目です。
なんだか気が引けますが、こちらの動画をご覧いただきたい・・・
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=AzWWT9CjYBY
インタビュー受けちゃいました!(テヘペロ)
4日目はアジア特集だったみたいですね。ナレーションで「違う文化圏から来た2つのチームを紹介するぜ、HAHA!」といったような事を言っていたような。
しかしまあ、これだけじゃなく4日目は色々と起こった日でした。
①スピンの数が足りない事件
艇長会議で、レース委員長が「予備のスピン1個しか無いから気を付けてください」とのアナウンス。日本と中国だけで複数枚のスピンを破ってしまったので、予備のスピンが足りなくなったようです。すると、ドイツチームが「日中はたくさん破ってるのに、俺たちは1枚しか破れないなんて不公平(アンフェア)だ!」と主張。
全艇に修理されたスピンが揃うまで、APフラッグ待機。桟橋に戻ると、他のチームからの視線が心なしか冷たい・・・
運営側から中国チームと日本チームで話し合い、今後どうするか決めなさいとのお達しがありました。スピンは保険が降りないらしく、破った場合は弁償になるとの事。自己責任でリスクを負って揚げるか、それとも点差の近い日中はスピンなしでレースに挑むか。
現実問題、運営に迷惑をかけているという引け目もあったので非常に難しい選択ではありましたが、選手たちの意思と当日のコンディションを勘案してこの日はリスクを負うことを選択しました。
「自分たちはスピンを揚げる」と中国チームに伝えたところ、スピンなしでレースをする決断をした中国チームは一気に落ち込んでいる様子でした。あちらはスポンサー無しでレースに参加しているため、大きなリスクが負えないとの事。気の毒で胸が痛みます・・・
結果としてこの日はスピンを破ることなく終えることが出来ましたが、順位以外の心配事ができるというのは嫌なものですね。
②日本チームに突撃インタビュー!
これは冒頭でお伝えした通りです(照)
掲示板前でたむろしていると、カメラマンの兄ちゃんが近づいてきて日本チームにインタビューしたいとの事。艇長の翔士とコーチの布目で見苦しい押し付け合いの末、私がインタビューに応じることになりました。
完成品を見るとかなり編集が加えられていますね。まあ、カミカミだったので仕方ないです。ちなみにTake2までやらせてもらいました。
③ドイツにプロテストされる
さて、ここからは艇上での話も含みます。人づてに聞いた話なので不正確な部分があるかと思いますが、ご了承ください。
第10レース(4日目第1レース)での事、下マーク回航した直後にタックを返した日本チームは、他艇の陰にいたドイツチームの右舷船尾に衝突、プロテスト(抗議)されてしまいます。
衝突した直後からドイツチームの怒りは収まらないようで、海上でも陸に戻ってからも"I protest you!""Crazy handling!""You're crazy!"を繰り返していました。
そしてドイツチームはプロテスト委員会に抗議書を提出し、審問が行われました。
英語力への配慮から、特別に私は審問への同席を許されました。日本でも抗議なんてしたことが無かったため、すごく緊張しました。
審問は厳粛な雰囲気で行われ、私には通訳以外の事は言ってはいけないとの通達がなされました。そんな無茶な・・・
身振り手振りも交えてケース発生時の状況説明をしましたが、結局当初からの想定通り、日本チームの失格という結果になりました。
しかしその後はさすがスポーツマン。
翔士が"I'm sorry, I should take care..."と言うと、さっきまで激怒していたドイツチームの艇長はクールに"It's OK, no problem.(大丈夫だ、問題ない。)"と言ってくれました。
さらに日本では考えられないことが起こります。「ドイツチーム、送ってくれへんかなー。まさかなー」などと言って歩いて帰ろうとしていると、何とその「まさか」が起こりました。
車でこちらへ近づいてきて、「乗っていくか?」と。私も翔士も、感動で涙が出そうでした。
日本人は「因果応報」、過去の出来事も根に持ちがちですが、欧米では相当のペナルティーを受ければ許されるというキリスト教的な精神が根付いているのがよく感じられました。どちらが良いとも悪いとも言いませんが、今回はこの欧米的精神に救われました。
④1上2位でラウンド
上記のケースが発生した直後の第2レース。
意気消沈した気分を吹き飛ばすかのように、第一レグのマークを2位で通過しました!
良い風を受けてスタートできたこと、そして日本チームに有利な方向に風が振れたことが要因だったそうです。
その後数艇に抜かれてしまいましたが、日本チームの本当の実力を世界に見せつけました。
⑤11位でフィニッシュ
強風化のレースが続き、これまで苦戦してきました。
しかし、日本の得意な中風以下のコンディションで上々の成績を残すことが出来ています。
浦さん曰く、「深江の海と同じだった」そうです。風も波も(、汚さも)。
深江が応援に来てくれたんですかねー・・・
そんなわけで、レースも後半戦に。
優勝はもはや不可能ですが、最後まで少しでも上を目指して頑張りますので、今後とも応援よろしくお願いします!
数字を丸でくるんである文字を表示できないことがあるみたい。
不快でしたらお詫びします。