モトログ ~ある診断士の終わりなき挑戦~

【まとめ】ベトナム出張で気づいたこと


昨日は爆睡しました。だいぶ疲れが取れています。


どうもkurogenkokuです。


3泊4日という短い時間でしたが、朝から深夜まで、数多くの機関、そして一般人までたくさんの方たちと話し合いの場を持ち、ベトナム事情について調査してきました。受入機関は除きますが、ざっくりとこんな感じです。



【以下、リサーチメモ(順不同)】
・ベトナム人は金銭的インセンティブに関心が高い。大卒でも3万円そこそこの月給であり、日本での実習生活は憧れ。まさに黄金の国ジパング状態。お金がもらえるならどんどん残業したい。
・そのためなら、渡航前の厳しい研修にも耐えられる。教育研修を受けているベトナム人にヒアリングしてみると、誰もかれも教育訓練が嫌だとは言わない。
・家族を大切にする国民性。家族のためならちょっとしたことでも休暇を取るのがベトナム流。しかし「日本においてそれはNG、仕事優先が日本流」と教育機関で厳しく訓練される。
・送出機関が運営する教育機関の研修が厳しいのは制度上の問題があるのと感じた。企業が面接し、日本での採用が決まった人が教育機関に入学。この時点でベトナム人の互角スキルなどはわからない。教育機関は、日本語が全くわからない人に、半年で日常のコミュニケーションに困らない程度の語学力を身につけさせなければならない。短期間でどれだけレベルアップさせるかが送出機関の品質を決める。だから指導が厳しくなる。
・日本での実習期間はこれまで3年(入管法改正前)。実習生が送られるのは、食品加工会社、建設業(足場組立)などの単純作業が多い。高度な仕事は無理。日本の企業にすんなりとけこめるよう5S教育は徹底される。
・ベトナム人には「上司の命令は絶対」「シャイで思ったことを言えない」という特性があるそうだ。上司に言われると、理解できていなくても「はい」と返事をする。普段あまりものを言わないため、我慢する。一方、限度を超えると一気に爆発、暴力問題に発展する。
・送出機関には悪質なところもあって、実習生の募集にブローカーを使う。ブローカーがマージンをとると、実習生に契約通りの賃金が支払われない場合がある。契約条件と異なる扱いにプッツンきて、失踪などのトラブルにつながっている。
・きちんとした送出機関は実習生を送り出した後もしっかりケアしている。LINEグループなどで実習生とコミュニケーションをとっているところもある。
・現地の日本人に聞いた話だが、評価に値するまっとうな送出機関は2割程度。8割はいい加減。※あくまでもヒアリング調査ではとお断りしておきます。
・日本人が利用するバーで働いていたベトナム人。机の下に日本語のテキストを忍ばせて、働きながらも接客のすきを見ては、一生懸命勉強していた。彼に「どうしてそんなに勉強するの?」と質問してみた。いつか実習生として日本に行ってみたいとの回答。
・日本人に対する印象を聞いてみると、「真面目」「誠実」「礼儀正しい・マナーが良い」「金持ち」などの回答が多かった。他国と比較しても日本に対する印象はかなり良く、我々も好意的に受け入れられる。
・日本人女性が校長先生を務めている教育機関では、厳しくも実習生に対する愛情が感じられた。表情が明るく和気あいあいとしていた。挨拶もよくできる。
・軍隊的な教育を行っていた機関は、先生も辛そう。日本側の企業の評価は高いというが、ちょっとやりすぎな感じを受けた。ただここの生徒にヒアリングしてみると、ベトナムでも代表的な機関なので、入学したかったのだとか。確かによく訓練はされている。失踪率も低いらしい。
・入学間もない実習生が日本語でプレゼンした。パーフェクトではなかったので、先生に怒られた。でも彼は一生懸命努力していたので、kurogenkokuが拍手した。うれしそうににっこり笑ったし、周りの生徒もうなづいていた。褒めてあげるのはどこでも必要だと思った。
・ベトナムでは、就職後も金銭的な条件がいい企業が現れるとすぐに転職してしまう。またベトナム人は独立志向が高く、現地法人は人材確保に悩んでいる。一方、会社を離れて独立した社員とアライアンスを組み、成功している日本企業もある。
・現地のバーで働いているベトナム人に観光案内サービスを勧められた。「いくらするの」と尋ねると、「日本語が勉強できるならチップ程度でいいんです」と回答が。日本語を覚えるために、これだけ努力をしているのかと思うとちょっと感動。




【まとめ】
ベトナム人にとって、実習制度は金銭的に大きな魅力がある。それだけでなく日本で語学を習得すれば、帰国後の就業にも有利(金銭的報酬もアップ)。だから厳しい生活でも我慢する。一方、日本では建設現場などの危険労働を強いられることが多い。事故防止のために厳しく現場管理やしつけが行われるのは当然のことかと思うが、一方で彼らの文化や習慣を理解し、働きやすい職場づくりの配慮してあげることも大切だと強く感じた。
今回は日本の社長2人と現地視察していたが、現地の日系中小企業でベトナム人の定着が高い企業の社長からこんなことを言われた。「ベトナム人は昼寝をする習慣があるから、昼寝の時間確保してあげてね。仮眠室なんか作ってあげると喜ぶと思うよ」と。やはり日本人もベトナムの文化を理解して接することが大切なのだろう。

ベトナム人も高い志と夢をもって日本に来るわけですから、彼らの想いを理解したうえで、関係機関(送出機関、管理団体、日本企業)がもう一度立ち位置を見直していく必要があると思う。特に、ベトナム人を雇用する日本の企業については、経営者のみならず、現場の管理者、一緒に働く従業員がベトナムの文化を理解し、「正しい指導育成」ができるよう仕組みとして確立すべきなんだろう。厳しくも温かい目でかかわっていただきたいと思う。
少なくとも、日本での実習を目指すベトナム人の「志」は、日本の学生より数段上だと感じた。我々も彼らから学ぶところが多いのではないか。


【おまけ】
ある送出機関の社長に「こういう仕組み(実習制度)っていつまで続くと思います?」と質問してみた。ベトナムの給料水準が現在の倍(月給7万円程度)になると、実習生として日本に行く人はほとんどいないのではないかなんておっしゃっていました。




kurogenkokuの報告は、あくまで3日間、現地を眺めてきた私見でしかありません。送出機関も2社(かなりまともな方だと思いますが)しか見ていません。だから必ずしも正しい理解ではないかもしれません。ただ一般人も含めて、ベトナム人の生の声をたくさん聴いてきました。彼らや彼女たちは「日本には『夢』と『希望』があって、そこで頑張れば未来が明るくなる」という考えを持っています。その『夢』と『希望』はなんとか叶えてあげたいですね。

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