先日、鷹峯から賀茂川へと向かう途中、通りかかった玄琢下というところでアーモンドの花を見つけました。近縁種だけあって、桃の花とそっくりです。アーモンドは種子の殻を取り除いた仁という部分を乾燥させたものです。
学名は Amygdalus dulcis で、属名の Amygdalus はアーモンドのラテン語名で、種小名の dulcis は甘いという意味で、イタリア語のドルチェ(dolce)と同義です。ちなみに、近縁種のモモ(桃)の学名は Amygdalus persica ですが、ペルシャのアーモンドという意味になります。
アーモンドの別名にハタンキョウ(巴旦杏)がありますが、この呼び名はスモモ(李)の一品種の呼び方でもあるそうです。また、ヘントウ(扁桃)という別名もあり、こちらは咽頭部のリンパ器官である扁桃を思い浮かべる方が多いでしょうね。このリンパ器官のかたちがアーモンドに似ているために扁桃と名付けられています。なお、この器官は従来、扁桃腺と呼ばれていましたが、物質を分泌したりする器官である腺ではないため、近年は扁桃と呼ぶようになっています。
そして、さらに余談ですが、1月23日はアーモンドの日だそうです。2008年にアメリカのカリフォルニア・アーモンド協会が、一日あたり約20粒のアーモンドを摂取すると体によいことから「1日に23粒」つまり「1・2・3」と語呂合わせで覚えてもらうため、この日をアーモンドの日と制定したそうです。