一週間ほど前に梅雨入りした京都。昨日は終日しっかりと雨が降りましたが、日々どんよりした空模様でありながら天気が崩れるということがあまりなかったので、先週の土曜日に涼しい朝のうちに運動も兼ねて鴨川から高野川に向いて河川敷を歩いていると、この時期には見慣れない花が……
見た目はセンニンソウ(仙人草)ですが「この時期に、もう咲いたの?」というのが率直な感想。通常の花期は8月から9月にかけてで、例年この場所でセンニンソウの開花を確認しているのは8月下旬から9月上旬頃です。
花は確かにセンニンソウっぽいけれど……
よく見ると、センニンソウの花弁に見える萼片は通常4枚ですが、5枚のものがあったり……
こちらには6枚のものも……
クレマチスの園芸種が逸出したのかなと思いましたが、センニンソウの萼片の枚数は通常4枚ですが3〜6枚の間で変異もあるようで、これだけではセンニンソウではないと判断する根拠にはならないようです。
でも、通常の花期より2か月も早いというのは、あまりに早すぎるような気がします。よく似た園芸種で中国原産のアーマンディー系とするなら、花期は4〜5月と京都では梅雨入りする直前までが花期なので、逸出したものが咲き残っていると考えるほうが自然なような気がするし……
もう少し調べてみると、クレマチスの系統としてセンニンソウはフラミュラ系に分類されるそうですが、同じ系統の原種で花期が6月から8月と記述されている種にヨーロッパ原産のクレマチス・レクタがあり、こちらは木立性なのでエレクト・クレマチスと呼ばれることもあるようです。
護岸された土手の斜面に生えていたので、直立性であっても斜めに倒れているかもしれないと考えるとレクタ種の可能性もあるのでしょうか?
鴨川(賀茂川)や高野川の河川敷には、たくさんというわけではありませんが、川縁で「どうして、こんなところに生えているの?」というような植物にお目に掛かることもありますので、上流から流れてきて根付いたということもあり得ないわけでもなさそうです。さて、お前さんは、いったい何者なの?