京都園芸倶楽部の元ブログ管理人の書笈

京都園芸倶楽部のブログとして2022年11月までの8年間、植物にまつわることを綴った記事を納めた書笈。

あか、しろ、きいろ〜♪

2022-03-29 18:06:45 | 研究・教育・体験
ならんだ〜♪ ならんだ〜♪ あか♪ しろ♪ きいろ〜♪……ついでにピンクも♪
と、折り紙で作ったチューリップの花を並べてみました。



一昨日の日曜日を最終日として3日間、京都府立植物園で開催しました第61回つばき展も盛況裡に終わりましたが、その会場の折り紙コーナーで作ったチューリップの花が最初の写真です。


第61回つばき展の茶花コーナー(2022年3月25日撮影)


今回は、1階の展示会場だった展示室の真上にあたる2階の多目的室で、葉の裏にある気孔をスンプ法で写し取って光学顕微鏡で観察していただく他、ツバキ(椿)とサザンカ(山茶花)の違いを実体顕微鏡やルーペで見て実感していただくコーナーを設置し、その呼び込みも兼ねて折り紙コーナーを設けたのですが、顕微鏡観察だけでなく折り紙教室も意外と盛況となりました。

当初、以前紹介しましたこちらの記事のようにツバキ(バラにも見える?)やチョウチョだけにしようかと思ったのですが、準備中に入り口付近に設置したテーブルに置いてみると小学校低学年より下の子供の目線からは見えにくいことに気づき、呼び込み用に立てて置けるチューリップを追加してみました。


折り紙のツバキとチョウチョ(過去記事より再掲)


また急遽、初日の朝に会場へ出向く前に追加で試作してみたのがこちら。



なんちゃって『糊こぼし』です。奈良の東大寺二月堂の修二会(お水取り)の「花ごしらえ」を模して糊こぼしの造花を折り紙で作って見ました。

本来はそれぞれの色に染めた和紙で作成されるものですが、黄色の折り紙を半分に切った長方形を、大きさがちょうどよかった筆ペンに巻き付けて糊付けしたものを花芯にし、白や赤、淡桃色の折り紙を四等分にしてパウンドケーキのようなかたちに切り抜いた5枚の花弁を花芯に糊付けして、最後に雄しべの切り込みを入れて出来上がりです。

じつはこちら、当ブログのフォロワーさんでもいらっしゃる「今日のころころこころ」さんのこの記事も参考にさせていただきました。

折り紙で作った枝と葉を糊付けしてみたのがこちら。



会場では、写真のように赤の花弁を2枚貼り合わせて内側からも赤色が見えるようにせず、ただ外側から色がわかるようにしただけですが、1階の展示であまったツバキの葉のついた枝と一輪挿しを分けてもらい、この花を挿したものも展示しました。

それが功を奏したのか、小さなお子さんが「チューリップ♪」と言って会場に入ってきて、追いかけるようにしてお母さんやお父さんにも入っていただけたことで、観察コーナーも賑わいました。

すでに作って展示していたものは「ほしい!」という小さな子供たちのお土産に持って帰ってもらいましたが、実際に作りたいという方もいらっしゃり、実演しながら一緒に折ってみました。もちろん糊こぼしも、希望される方には作っていただきました。

また、折り紙の色を選んでいただく際に「色は実物の花の色にこだわらず、好きな色をお選びください」と伝えたところ、おひとりが「平和を祈願して」と折られたチューリップがこちら。



このチューリップは私が帰宅してから折ってみたチューリップですが、ウクライナの国旗の色を選ばれました。会場で折られたのは左の色合わせですが、実際の国旗の色の順番だと右側になるでしょうか。ツバキ(バラ?)でも折ってみました。




観察コーナーも、ちょっとした違いのポイントだけをお伝えし、細かいことは割愛したのですが、特に華道やフラワーアレンジメントを教えてらっしゃる方からは花材としてツバキを使う際にサザンカとの違いを説明する話のタネになってうれしいと喜んでいただきましたし、折り紙に関しては出前講義に来てほしいと保育園関係の人からの声もありました。



ちょっと予想していた展開とは違ったかたちでしたが、大反響にうれしい悲鳴をあげる3日間となりました。

お越しいただきました皆様ならびにお手伝いいただきました皆様に、この場をお借りしてあらためて御礼申し上げます。

さて、来年は何をしようかな。折り紙を折るだけでなく、実物と比較してみて、どこが違うか観察したり、実物と違和感なくどこまでデフォルメできるのか確かめてみるのも楽しいかな。それと、今回は手が回らなかった花びら染めも需要があるかしらん?

・・
・・・
そうそう、ふとチューリップを折っていたときに閃き、4分の1の大きさ(千羽鶴用の大きさ)にしてチューリップの花を折り、茎の部分を折り曲げて付けてみたらスノーフレークみたいになるかなと思ったけど……



これだとやっぱり、折れ曲がったチューリップ?

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6 コメント

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Unknown (kinntilyann)
2022-03-29 21:05:28
こんばんはでございます(^^)/

チューリップもなんちゃっても上手です!!
いつも感心しておるのですが、手先が器用な上に創意工夫がいいですね!
折り紙先生頑張れっ(^^)v
府立植物園も頑張れっ(^^)v
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Unknown (kyotoengeiclub1923)
2022-03-29 21:16:47
@kinntilyann 様、こんばんは。
なんとも面映くなるお言葉、ありがとうございます。😊
糊こぼしは勝手ながら先日の投稿を参考にさせていただき、折り紙バージョンにしてみました。
折り紙も楽しいのですが、こちらに注力すると「園芸倶楽部」ではなく「演芸倶楽部」になってしまうかも?🤣
どちらも極められるよう精進いたします。
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Unknown (ra9gaki_do)
2022-03-30 17:56:55
こんばんは(^-^)
今日も大変お疲れ様でした。
いつも温かいリアクション
ありがとうございます😊
可愛い折り紙チューリップ🌷🌷🌷🌷🌷
椿の花も美しいですね。
思わず〜見入りました(^-^)

季節の変わり目です。
くれぐれもご自愛下さいね。
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Unknown (kyotoengeiclub1923)
2022-03-30 20:49:03
@ra9gaki_do @ra9gaki_do 楽描堂様、こんばんは。😊
いつもありがとうございます。
ひさしぶりの折り紙でしたが、自分でも意外に思うほど夢中になってしまいました。
椿の糊こぼしは、和紙ではなく折り紙でもできるか試してみたらそれらしくなったので、会場に飾ってみると好評でした。
来年もいろいろと企画してみたいと思います。
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Unknown (riko2244)
2022-04-08 06:23:34
初めてお邪魔いたします。我が家の庭にスノーフレークが咲いています。大好きな❤️花です。折り紙も素敵でした。
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Unknown (kyotoengeiclub1923)
2022-04-08 06:36:54
@riko2244 様、おはようございます。
スノーフレークがあちこちで咲き始めましたよね。
折り紙はつばき展の呼び込みで試しにやってみたのですが、折り紙にはまりつつあります。😊
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