京都園芸倶楽部の元ブログ管理人の書笈

京都園芸倶楽部のブログとして2022年11月までの8年間、植物にまつわることを綴った記事を納めた書笈。

寒桜にもいろいろあるのですね

2021-03-04 11:48:18 | 園芸・植物・自然環境
先月末のことですが、京都御苑に立ち寄った際にバッタが原の中を通り抜けながら歩いていると、1本だけ桜色に染まる木が見えたので気になり、確認するため近寄ってみたらやっぱり桜でした。




いつ植えられたのかは定かではなく、バッタが原に桜が植えられていたとはこれまで全然気づいておらず、勝手に「河津桜かな」と思いながら観賞していると枝に『薩摩寒桜』という名札がぶら下げてあるのを見つけました。名札の写真は撮り忘れたのですが……

先日、JR奈良線の桃山駅構内にある寒桜を紹介しましたが、この桃山駅の寒桜より花が大振りのように見えました。ついでながら、桃山駅の寒桜の記事は以下のリンクをご覧ください。



複線化事業と駅改良工事で例年と違って見えた寒桜 - 京都園芸倶楽部のブログ


2月最初の祝日は朝からお天気が良かったので、今年ももう咲いているだろうと思い、バスと電車を乗り継いでJR奈良線の桃山駅へ。何がお目当てかとい...


 


寒桜は寒緋桜と山桜(あるいは大島桜)の交雑種と考えられています。交雑種であるので純粋な種よりもいろいろな形質が出てくるかと思われますが、特に山桜には変種が多いそうで寒桜とされる桜は咲き方や花のかたちなどにかなり個体差があるようです。

早咲きで有名な桜のひとつに熱海桜がありますが、こちらも遺伝子を調べたところ寒緋桜と山桜の交雑種であることが判明し、広い意味での寒桜になるようです。

この薩摩寒桜は植えられてまだ間もないのでしょうか、主幹も少し細くて花付きもちょっと少ないように思えます。でも、これから数年かけて成長して、いつしか「バッタが原の寒桜」と呼ばれて愛されることを想像すると、今後が楽しみです。

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