軒先に置かれた、細い葉で取り囲まれた茎が縦横無尽に伸びてこんもりとした鉢植えに、ぽつぽつと白い点々が見えたので、近づいてみると……
小さな花序が伸び、白い蕾や花が咲いている姿でした。花のかたちには見覚えがあるように感じたのですが、ただひと目見ただけでは何という植物かわからず、茎を取り囲むように伸びた細い葉が特徴的だけど、調べる糸口が全くわからず、とりあえずは取っ掛かりに「細い葉」と「園芸植物」で調べてみたら、あっさりと出てきました。
どうやらアスパラガス・エチオピクスの園芸品種のひとつであるスプレンゲリーのようです。もちろん野菜のアスパラガスと同属ですが、こちらは食用ではなく観葉植物として利用されている種です。
茎はまっすぐに伸びるのですが直立することなく倒れて垂れ下がるようになり、ふんわりと横へ広がるような姿になります。細いかたちをした仮葉が特徴的で、この時期に咲く小さな白い花もかわいらしいですよ。
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そうそう、この花ですが、見たときにどこかで見たような気がするという感じがあったのは、アスパラガスが属するクサスギカズラ(漢字で書くと、残念ながら臭過ぎ葛ではなく草杉葛)属とは別属ですがクサスギカズラ科に分類されるツルボ(蔓穂)やツリガネズイセン(釣鐘水仙)の花に似ているからでした。
ツルボの花(過去記事より再掲)
ツリガネズイセン(ヒアシンソイデス)の花(過去記事より再掲)
でも、すぐにツルボもツリガネズイセンも思い出せなかったということは、どうやら寄る年波には勝てず頭の中はうろが来ているようです。