8月26日(金)27日(土)、中源さん主催の「本仕込み見学会」が行われました。
両日とも午前の部、午後の部の一日2回募集、京都駅→二条駅経由の送迎バスが出されました。
マイカー参加の方の中には岐阜・四国ナンバーもあり、外国の方の参加も含め二日間で100人を超える多くの方々が「本仕込み」を見学しました。
本仕込みはこの人しか出来ない、というベテラン職人さん達が木に登り・・・中源の社長が実際に見ながら説明するのを神妙な顔つきで熱心に聞く参加者たち。
地元の方も家族で参加、山道はスイスイ!慣れない人たちはふぅふぅ言いながらの珍道中?
私は2日目を見学しましたが何度もころびそうになりながら(実際ころんだんですがf^^;)夏の日差しを背中にギラギラ浴びながら必死でついて行きました。
「本仕込み」と言うのは北山丸太の伝統技法のひとつで、前年の冬に枝締め(枝を落として水分調整をすること)した木をこの時期に伐採し、枝をつけたまま山で皮を剥き乾燥させる作業のことです。
本仕込みを行うと丸太の表面につやと粘り・美しい色合いが生まれ、しかも割れにくいと言います。
梯子では届かないもっと上の部分には「手木」と言われる棒を縄でくくりつけ、器用に登っていきます。
その上に座ったり立ったりして作業します。自分に合う手木を職人さんは自分で作ります。
木肌を傷つけないように上手に皮が剥かれて行きます。その下には美しい天然の絞りが見えていますね。。
お猿さんも顔負け?なんて言うと失礼ですが、尊敬の職人技です。
さあ、お楽しみの皮剥き体験!!皆さん初めての経験にドキドキわくわく。職人さんに指南を受けながらおそるおそる皮を剥いたりキャッキャ言ったり。自分で剥いた皮を持ち帰る方もいました。
今では本仕込みをしているところはほとんどなく、皮剥きも水圧で行われているそうです。
このように伝統技法を守り受け継ぎ、世の中に伝えてもらえる事はとても素晴らしく有難いことだと感じました。
綺麗に皮剥きされた丸太たち。この後、このまま数日山で乾燥した後に倉庫に運ばれ再び乾燥を続けます。
先っぽに葉を残しているのはそこから水分を蒸散させるためです。
この日に伐採された北山丸太がどこかのお部屋の床柱となるのはいつでしょうか?
昔、中川の人たちは北山丸太が工務店などに売れ、行き先が決まった時「嫁に出す」と言ったそうです。
それだけ手塩にかけて大切に大切に育てあげた北山丸太を可愛く思っているのでしょうね。。
山での見学後には中源さんの倉庫でお茶が振る舞われ、内部の見学や菩提の滝の砂で丸太を磨いたりを体験しました。
お土産にタルキの切れはしを貰ってみんな大満足!!
オゾンいっぱいの空気を吸って少し疲れた体で、きっと心地よい眠りにつかれたのではないでしょうか?
見学の皆さん、お疲れ様でした!!そして貴重な技法の見学と体験を提供して下さった中源さん、有難うございました。
来年も、その次も…この素晴らしい見学会が続いてくれる事を願います。
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