「京都・北山丸太」 北山杉の里だより

京都北山丸太生産協同組合のスタッフブログです

そしてチャレンジ体験最終日

2012年09月10日 | 北山杉体験・研修

まだまだ日中は暑さが残っていますが、だんだんと日が短くなってきました。

大森や京北方面では稲穂が頭を垂れ、金色に輝いています。北山杉の里にもたくさんのアキアカネが天日干しのタルキに止まったり、楽しそうに飛び交っている姿が見られます。

先週は衣笠中学校の野球部男子生徒4名がチャレンジ体験でいろいろな作業を手伝いました。金曜日が5日間の体験の最終日。

ですが、この日は京都市域産材供給協会の供給部材確認があり、花背へ同行しました。みやこ杣木(そまぎ)生産事業体である製材所のリポートはおいおいお伝えすることにします。

 

製材所へ向かう際に立ち寄った広河原。夏の名物・松上げで有名なところです。

緑に囲まれのんびりとした風情の中、不思議な建物が見えてきました。 

 

可愛らしい表札には「KITAYAMA CRAFT」。京の七夕でも一緒に出展した、北山クラフトさんです。

あまり時間がなかったし突然の訪問でしたけど、少しだけ中を覗かせていただきました。

 

 

扉には大きな鍵穴のような古墳のような窓が開いていて、木の招き猫が置いてあったり、何だかおとぎの国にやってきたような感じです。

 

真ん中の太い柱を中心に、パラソルを開いたような屋根のロウハウス。ここには材料や作品が無造作に置かれています。

この奥には作業場があって、オーナーの好田さんが「暑い、暑い」と言いながら作業をしておられました。

 

北山クラフトは「使い手の見えない家具は作らない」というポリシーのもと、完全にひとつひとつをオリジナルで仕上げる家具工房です。

お客さまの要望を聞き、時には暮らしのスタイルを観察にお宅まで出向くこともあるそうです。そして、愛着のある古い家具なども修復しながら手を加えて新しいものに生まれ変わらせます。

 

家具の製作の他に、先日ご一緒した京の七夕のようなイベントでは椅子や木工品などを出展しますし、北山杉の里総合センターでも北山クラフトさんの作品を展示・販売しており、ご要望も承ります。

この日は閉まっていたのですが、近くにある交流の森では小学校や婦人会の木工体験も指導されています。 

 

天然木の良さや表現力たっぷりの家具は、「お客さんに使い込んでもらって、どんどん味を出していくものですね。」と好田さんは言います。

木の事を知り尽くした職人さんだからこそ出来ること。遊び心もあり、時にはシャープだったり、体に優しい丸みだったり。それを使う人はその家具を大好きになって、だから大切に使う。まさに、一生ものなんですね。

 

裏には小さなログTOILETハウス(*^。^*)

 

「もうちょっと見ていたいなぁ。」名残惜しさを覚えながら北山クラフトを後にしたのでした。 

 

明け方降った雨のつぶでしょうか。花背は野に咲く草花さえも生き生きと、たっぷり美味しい空気を吸っているかのように見えました。 

 

そんなこんなでバタバタと戻ると、北山丸太生産組合の駐車場脇には・・・あらあら中学生たちがチャレンジじゃなくて休憩中^^ 

 

伐り出した丸太運びをはじめ、人造絞りの箸状あて材拾いやタルキの皮むきなどを体験して、すっかり山に慣れた生徒さん達。

鹿の白骨やムカデも出たし、脚にとまった蜘蛛にも平気!たくましくなりましたね。 

 

最終日の残り1時間は蜘蛛の巣掃除です。 

 

普段はなかなか出来ないことですが、職場の掃除も大事な仕事。看板や表札、玄関まわりは会社や家の顔ですから、清潔にしておくということを、この体験で学んでくれたら嬉しく思います。

 

もうすぐバスの時間、急いで日誌を書きます。

それぞれ手に持ったり並べてあるのは、彼らが磨いたタルキ。記念に持って帰るそうです。 一体、何に使うのかな?

 

 5日間の感想を聞いてみました。

「丸太運びが一番しんどかったけど、面白かった。」

「親方優しかった。親方に会いたい。」

「昼休み、川に入って水遊びが楽しかった。」

「もう終わりが残念。もっとやりたい。また来たい。」

などなど。男の子だからか、外での活動がいいのか、毎日帰ったあとも学校でクラブ活動をこなしてきたのに全く元気な彼ら。

家族ともチャレンジ体験について、たくさん話が出来たようです。

学校ではそれぞれの事業所で体験したグループごとに模造紙にまとめて発表するのだとか。それも見てみたいですね。

 

最後に記念撮影をパチリ。

中学2年生の夏。北山杉の里で汗した記憶はいつまでも残ってくれるでしょうか。

私たちは彼らの無邪気な笑顔を忘れることが出来ません。そして、北山杉のように真っ直ぐにすくすくと成長してくれることを願ってやみません。

皆さん、お疲れさまでした!

  


最新の画像もっと見る

コメントを投稿