明治14年2月,京都府知事に任命された北垣国道は,京都に近く水量の豊かな琵琶湖に着目し,疏水を開削することにより,琵琶湖と宇治川を結ぶ舟運を開き,同時に動力(水車),かんがい,防火などに利用して,京都の産業を振興しようとしました。 この計画を実現するためには何度かの設計変更が行われ,その計画を実現するまでに約4年の歳月を要しましたが,ようやく明治18年1月29日政府の起工特許を受け,同年6月に着工し,明治23年3月に大津から鴨川合流点まで完成し,そこから伏見までは明治25年11月に着工し,明治27年9月に完成しました。