浮浪雲

鬼の霍乱なのか、運動不足による体力の低下なのか、不覚にも
風邪を引いてしまった。昨日の仕事中なんとも言えない喉の
違和感と全身を包む倦怠感。本能的にくると思ったので、
そうそうに帰ってきて煮込みうどんを作り、葱一杯で食べた。
その後、市販の風邪薬を服用して床に入った。
２時間後位に寒さで目が覚める。ずるずると布団を出してくるまる、
こうなるといつもの事なのだが、根性の勝負、しかし今回は勝手が違う。
一時間後には暑すぎて布団から這い出したのだがまったく汗をかいていない。
そしてもの凄く喉が痛い、空気がうまく吸えない、なんなのだ。
気を取り直し小さいチーズを二つ食べて処方薬の風邪薬を飲む。
うつらうつらと少しだけ眠れる。夕方近くに目を覚まし様子を見る。
しかし困った、腹が減らないのだ。私はいつも風邪を引くと何しろ食べる。
まわりの人間が見るととても具合の悪い奴には見えない位に食う。
だいたいが味覚を消失しているので好物を味の想像のもとやたらに食う。
その好物のとんかつが思い浮かばないのだ、必殺技のババロアさえ駄目なのだ。
しょうがない、ホワイトシチュウか・・・三杯ほど胃に流し込むと少しだけ
元気になる。よ～し仕事だ。
と表に出るとちまたは台風。一瞬躊躇するも完全防備のカッパ姿で夜の街へ・・・
なんとか仕事をこなして少しだけ外を見る。滝だ。テレビのCMじゃないけど
いくら具合が悪いとはいえ－イオンをこんなにいらない。
暗澹たる気持ちのまま空を見上げるとものすごい速度で雲が流れる。
一縷の望みをかけながら１時間程待ってみる。ＮＨＫラジオをつけ台風の位置を確認する。
と、どうだろう先程までの雨が嘘のように上がり、ちぎれ雲や浮浪雲が北の空に
向かって全速力。いまだ今しかない。愛車モンキーに跨り雲を見ながら追いかけっこだ。
すると火照った頬に夜風が気持ちいい、すると現金な物で腹が減ってきた、よ～し頭に
浮かんだ、ざる蕎麦とアイスクリームをコンビニで買い求めて意気揚揚と表に出てみた。
するとそこにはさっきの大雨で顔を洗った月まで輝いている・・・
その後ちゃんとざる蕎麦とアイスクリーム、あげくにシチュウも一杯。
あかるい月のパワーをもらったので少しの喉の痛みだけになった、と思ったら熱が３７．８分
調子づいていないでとっとと寝ます。
今は心地よい風が少し吹いていますけど、台風一過、今日は暑くなりそうです。
みなさんも体調管理に気を付けて季節の変わり目、ご自愛ください。
・・・・・って風邪引いてる奴にいわれたくはないか・・・・・