スポスタ改造記・・・その２

　最初にこの単車を好きになったのは・・・理由、時期ともによく思い出せない。でもかる～く３０年以上は経っているように思う。

　小学生だった私は・・・惚れた。多分、FLH１２００。今だにこいつが１番ハーレィっぽく感じる。当時の価格が２００万くらいだったかなぁ。一生買えない金額のように思った。中学に上がってバイクの雑誌を買って・・・見れば見るほど欲しくて欲しくしょうがなかった。でも現実はね・・・高校生になって１年の夏休みにアメリカに行った。場所はアリゾナ。どこまでも続く長～いフリーウェイにハーレィはね、やっぱり似合っていた。イージーライダースを何冊か買って持ち帰る。夢はどんどんでかくなってゆく。

　それなりに単車も買って乗り始める。でも当時はハーレィを買ってましてや改造するなんて夢にも思わなかった。そして免許がなくなり勝手に歳だけをとってみた。いつしかハーレィはね、勝手に過去になって胸の頭の片隅に放置されてしまった。
　いろんな事があって２年前に全ての免許を再取得する。どうしても単車に、ハーレィに乗りたくなってしまったから。ハーレィを買ってみた。予算の都合が１番でかいかな、車種はあんまり考えなかった。なにしろハーレィでありさえすれば良かった。縁あって０３モデル、丁度１００周年の記念モデルのスポスタ８８３の中古に出会う。ワンオーナーで走行は４０００キロ弱。状態は申し分がない。買った時点で改造する事しか頭になかった。３０数年・・・思い描いていたものを具現にするだけ。

　バイクガレージこころのともくんには数年前に会っていた。カブとモンキーの改造をしてもらっていた。この８８３もともくんが見つけて来てくれた。
「あのね、カフェ・レーサーにしたいんだよ」「くっつけたいのはスプリンガー」「でもって、細身のね、どこまでも低くて長い奴」

　ストックの状態でもスポスタはもの凄～くカッチョええ。このスタイルを崩さずにＮｏ１のオンリーワンにしなければいけない。今、この写真を見ても「このままもいいんだよね」って思う。
　　　　　　　　　　　　　

　何回もともくんと話しをする。スプリンガーにロンスイ。長く細いタンクにシングルシート。ビレットはね、あんまり好きじゃ～ないから全ての質感だけを大事にしたい。鉄は鉄。アルミはアルミ。ステンはステンのままに。２００６年・・・バラバラになってこいつの１年が始まった。