ニューポットから頂く事とする。
弾けるのだ。酒精のブリットは地球の引力を解き放つべき速度・・・40万キロに達し、口中を駆け巡る。横に居るリョウくんは目を瞬かせながも・・・彼にとってのキャノン砲とも言うべき液体を味わっている。「爆発してます」・・・とても良い表現をする。私はと言えば先程までの重い沈滞にも似た眠気は遥か地平の彼方へと飛び去ってしまったのだった。
モーレンジ恐るべしなんである。したたかに強い。それは度数のみではなく、その酒としてのパワーが漲っている。語弊を恐れずに言わせて頂けるのであれば・・・これほどまでに美味い麦焼酎に出遭った事が・・・ない。いや、一度・・・アランのニューポットでも同じような事を感じたのかも知れない。決して私は焼酎を否定しているわけではないのだ。しか~し、こやつは・・・凄い。甘く、ネットリと重くて切れ上がる。加水し、よりその奥底に眠れるものを揺さぶり起こせば、花、だな。より花弁に近い、もっとも凝縮された生命のなにがしかを感じ取れる。そのなんと言うのだろう、花が実となりスピリッツへと昇華してゆく過程が口の中で鼻の奥でまざまざと実感される。
ふはははははは・・・起きた。起き上がってしまったのだ。こうなると私には、ビルの、Dr・ラムズデンの声すらも聞こえなくなる。過程としての、それは、結果としての目の前の液体に凌駕されてしまっているのだ。とは言え、彼の声を耳の端っこの方に引っ掛けながら、矢も立ても居られずにテンを一気に飲み干す。やはり・・・彼には感謝すべきなのだろう。先程の話しが、行った事もないミズーリの木々がいつもの数倍のインパクトを持って私に襲いかかった。「マスター、飲み方ヤバイっすよ」そんなおたやんの忠告すらもその衝撃の前ではなんの役にも立たず、ただ目の前にある液体に全ての神経は集中し、集約されてしまった。美味いのだ、飲みなれていた筈の10年が、いつもとは違う、と言うか、私自信の固定概念をもぶち破ってくれたのだ・・・・・
アーチザンカスク・・・これは私、飲んだ事がなかった。その、出自すらもよく解からない(追ってまたその詳細は・・・)すでにちょっとイってしまっている私はテンの感動を引き摺りながら、う~ん、ただどう言えばいいのだろうか、ウッドフィニッシュの存在意義は感じながらも感動は持てずに、「こいつも同類なんだろ」ってな感覚で・・・半分ほどを一気に口に放り込んだ。「ゴ・ゴ・ゴメンなさい」嘘じゃ~ない。泣きそうになる・・・だって美味いんだもん。本当に美味いんだ。ヤラレタ。熟成の、樹の力を実感し体感させられる。ニューポットの漲るパワーを、その多孔質な細胞空間一個一個に内包させ、さらにその精霊の力を借りて、真なるウィスキーへと変貌させる。重く粘った液体は、時間と樹の精霊の力により、よりパワフルに、そしてまた高貴なまでのヴェールを纏う。これはね、本当に一飲・・・変な言葉や・・・の価値がある。どこかでちょいと出遭ったら、挨拶をしてみて下さい。
そして、問題の・・・って私だけなのだろうが・・・ミステリーナンチャラである。うん、確かに特異な、いいほうにですよ、芳香。ただ、なんとなくなのだけれども・・・バランスが悪い。私のあまり鋭敏ではない嗅覚がファンファンと、警鐘にも似たサインを送っている。なんなのだろうか・・・一緒にセミナーを受けているソムリエのかずちゃんに「なんなん、これ?ワインでしょう」って聞いてみる。その間にもDr・ラムズデンはそれはどこそこの逸品であり、非常に貴重な樽である。ってな事を言い続けている。「解かりません、ただ・・・う~ん、ちょっと嗅いだ事のない匂いです」とかずちゃん。
二人でほぼ同時に口の中に放り込み、ゆ~っくりと鼻から抜いてみる。甘く、どことなく切ない香りを伴って、しかし、それは必要以上に長く鼻の穴を擽り続ける。「う、美味い?これ」「ええ、ええ、なんとも」かずちゃんとの会話も切れ切れになってしまう。値段は・・・高そう。しか~し感動がね、少しだけ薄い。存在する必然が感じられない。のだ。先程のアーチザンが、あまりにもウィスキーとしてのバランスが良かったから・・・なのだろうか???
4つのテイスティングを終える。もう一度言う。モーレンジ恐るべしである。ただ、ひとつだけ・・・樹の樽の凄さを強調し過ぎるが故の不必要さ。これは本当の所、好き好きだとは思うのだけれども・・・いらないものもあったように思う。ウッドフィニッシュと言う新たなるウィスキーの可能性を見出し確立させたモーレンジだけにね・・・うん、まぁ・・・ただ市場を過剰なほど意識せずに、とも思ってしまう。こんな言い方は甚だ失礼だとは思うのだけれども、チーズがたくさん乗った、味噌ラーメンを、私はあまり好きではない。のかな・・・・この稿続く・・・・・・
弾けるのだ。酒精のブリットは地球の引力を解き放つべき速度・・・40万キロに達し、口中を駆け巡る。横に居るリョウくんは目を瞬かせながも・・・彼にとってのキャノン砲とも言うべき液体を味わっている。「爆発してます」・・・とても良い表現をする。私はと言えば先程までの重い沈滞にも似た眠気は遥か地平の彼方へと飛び去ってしまったのだった。
モーレンジ恐るべしなんである。したたかに強い。それは度数のみではなく、その酒としてのパワーが漲っている。語弊を恐れずに言わせて頂けるのであれば・・・これほどまでに美味い麦焼酎に出遭った事が・・・ない。いや、一度・・・アランのニューポットでも同じような事を感じたのかも知れない。決して私は焼酎を否定しているわけではないのだ。しか~し、こやつは・・・凄い。甘く、ネットリと重くて切れ上がる。加水し、よりその奥底に眠れるものを揺さぶり起こせば、花、だな。より花弁に近い、もっとも凝縮された生命のなにがしかを感じ取れる。そのなんと言うのだろう、花が実となりスピリッツへと昇華してゆく過程が口の中で鼻の奥でまざまざと実感される。
ふはははははは・・・起きた。起き上がってしまったのだ。こうなると私には、ビルの、Dr・ラムズデンの声すらも聞こえなくなる。過程としての、それは、結果としての目の前の液体に凌駕されてしまっているのだ。とは言え、彼の声を耳の端っこの方に引っ掛けながら、矢も立ても居られずにテンを一気に飲み干す。やはり・・・彼には感謝すべきなのだろう。先程の話しが、行った事もないミズーリの木々がいつもの数倍のインパクトを持って私に襲いかかった。「マスター、飲み方ヤバイっすよ」そんなおたやんの忠告すらもその衝撃の前ではなんの役にも立たず、ただ目の前にある液体に全ての神経は集中し、集約されてしまった。美味いのだ、飲みなれていた筈の10年が、いつもとは違う、と言うか、私自信の固定概念をもぶち破ってくれたのだ・・・・・
アーチザンカスク・・・これは私、飲んだ事がなかった。その、出自すらもよく解からない(追ってまたその詳細は・・・)すでにちょっとイってしまっている私はテンの感動を引き摺りながら、う~ん、ただどう言えばいいのだろうか、ウッドフィニッシュの存在意義は感じながらも感動は持てずに、「こいつも同類なんだろ」ってな感覚で・・・半分ほどを一気に口に放り込んだ。「ゴ・ゴ・ゴメンなさい」嘘じゃ~ない。泣きそうになる・・・だって美味いんだもん。本当に美味いんだ。ヤラレタ。熟成の、樹の力を実感し体感させられる。ニューポットの漲るパワーを、その多孔質な細胞空間一個一個に内包させ、さらにその精霊の力を借りて、真なるウィスキーへと変貌させる。重く粘った液体は、時間と樹の精霊の力により、よりパワフルに、そしてまた高貴なまでのヴェールを纏う。これはね、本当に一飲・・・変な言葉や・・・の価値がある。どこかでちょいと出遭ったら、挨拶をしてみて下さい。
そして、問題の・・・って私だけなのだろうが・・・ミステリーナンチャラである。うん、確かに特異な、いいほうにですよ、芳香。ただ、なんとなくなのだけれども・・・バランスが悪い。私のあまり鋭敏ではない嗅覚がファンファンと、警鐘にも似たサインを送っている。なんなのだろうか・・・一緒にセミナーを受けているソムリエのかずちゃんに「なんなん、これ?ワインでしょう」って聞いてみる。その間にもDr・ラムズデンはそれはどこそこの逸品であり、非常に貴重な樽である。ってな事を言い続けている。「解かりません、ただ・・・う~ん、ちょっと嗅いだ事のない匂いです」とかずちゃん。
二人でほぼ同時に口の中に放り込み、ゆ~っくりと鼻から抜いてみる。甘く、どことなく切ない香りを伴って、しかし、それは必要以上に長く鼻の穴を擽り続ける。「う、美味い?これ」「ええ、ええ、なんとも」かずちゃんとの会話も切れ切れになってしまう。値段は・・・高そう。しか~し感動がね、少しだけ薄い。存在する必然が感じられない。のだ。先程のアーチザンが、あまりにもウィスキーとしてのバランスが良かったから・・・なのだろうか???
4つのテイスティングを終える。もう一度言う。モーレンジ恐るべしである。ただ、ひとつだけ・・・樹の樽の凄さを強調し過ぎるが故の不必要さ。これは本当の所、好き好きだとは思うのだけれども・・・いらないものもあったように思う。ウッドフィニッシュと言う新たなるウィスキーの可能性を見出し確立させたモーレンジだけにね・・・うん、まぁ・・・ただ市場を過剰なほど意識せずに、とも思ってしまう。こんな言い方は甚だ失礼だとは思うのだけれども、チーズがたくさん乗った、味噌ラーメンを、私はあまり好きではない。のかな・・・・この稿続く・・・・・・
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