3’13’4・・・このタイムを・・・どう判断すればいいのだろうか???
上がり3ハロン、33’5。怪物なんてぇ~もんではない。化け物。鳥肌なんぇ~もんじゃ~ない。背筋がシャンと伸びて、青く凍り付いてしまった。
パドックを回っている時には普通のちょいとちっこい馬。ただ眼だけは回りの16頭を睥睨し、と言うよりも相手にしていない。集中力のみを高め、孤高であった。
馬体重も軽い、決して、テレビで見る限りは雄大な馬体でもない。ただ、やはりその眼に宿る青白い炎は狂気の・・・何かを・・・見据えている。
見ている私が不安になる。勝つのは、負けるはずのない事は・・・解かっている。だからこその不安。絶対の、存在の、証明の難しさ・・・なのだろうか・・・
本馬場入場・・・大観衆に臆する事なくただ自分の前に拓けているであろうグリーンベルトに向かって弾け飛ぶ。
臨戦・・・と言うよりもこの瞬間に勝負は決していた。他の馬がね、萎縮してディープの疾走りを眺めてしまう。
ただ・・・見守るしかない、人、人、人は誰もその表情を固くして、信じればこその存在証明に・・・固唾を飲んでしまう。
レースを回顧する。大事なのはゲート。落ち着いている。鞍上の武も、少しだけの緊張と、今から変わっていくのであろう自信を確信にする為に、その意識を集中させている。見ていてもピリピリと、時にバチッって音を立てるが程に伝わり、いやが上にも私の緊張も、期待も頂点に達する。
「やっちまったぁ・・・」3200メートルとは言え、だからこそ大事なスタートで・・・立ち上がり気味に立ち遅れる。ただ、やはり武は、すぐに気持ちを切り替え、馬の絶対能力を信じてその前夜組み上げたのであろうシミュレーションのパターンを組替えていく。トリックはトリックを使わずに正攻法の闘いを挑み横典は・・・「しめしめ・・」と前からのなだれ込みを計算している。
道中は淡々と各馬がその歩を進め・・・デーィプはと言えば、まるで他馬が存在しないかのようにただ一頭自分のみのレースを展開していく。道中、向こう正面、後ろからズーっと2番手。ただ、ふらつく事もなく焦りなんぞは微塵も感じさせずに2000メーター強を疾走する。3角で動く・・・と言うよりも他馬のペースが落ちる。欲が、そう勝つが為の思惑が交錯する。デーィープには関係のない事・・・ゆっくりと、ただ他馬とは別次元のレースを展開させていく。ローゼンが一緒にね・・・って、ダメダメまるっきり付いて行けない。リンカーンがね、「よっしゃ~」と横典の声が聞こえるが如くに加速するのだけれど・・・これも駄目。とても2800メーターを疾走ってきたとは思えないほどに、しっかりとした完歩でヨレる事もなく、始めての内ラチを駆け抜ける。途中1回転した武のムチに・・・「あ~そう・・・もうちょいとネ」って馬体を沈める。
まことにあっけないゴールシーン。天馬はただ一頭・・・気持ちよく薫風の淀を駆け抜けて、当然のようにまたそこに居た。
「世界ですね・・・」この問いに天才が・・・「これよりも強い馬がいるのでしょうか」と答える。次は7月29日のアスコットが有力だと言う。唯一の敗戦である有馬の、ドバイのチャンピオンも待ち受ける。それにもまして、世界はまだまだ広くどんな強豪がディープの行く手を阻もうとその腕を・・・いや、脚をぶす。私の中にも大きな大きな期待と・・・またそれと同じ位の漠たる不安が頭をもたげている。でもね、今日は素直に感動して・・・「有り難う」と「お疲れ」って声を掛けておく。夢は果てしなく拡がりまた、その驚愕と恐怖に期待を膨らませて・・・おめでとう。ディープインパクト・・・
結果・・・
こう言う事なんである。
国ちゃん・・・感動の電話を有り難う。次は蕎麦屋でね・・・
上がり3ハロン、33’5。怪物なんてぇ~もんではない。化け物。鳥肌なんぇ~もんじゃ~ない。背筋がシャンと伸びて、青く凍り付いてしまった。
パドックを回っている時には普通のちょいとちっこい馬。ただ眼だけは回りの16頭を睥睨し、と言うよりも相手にしていない。集中力のみを高め、孤高であった。
馬体重も軽い、決して、テレビで見る限りは雄大な馬体でもない。ただ、やはりその眼に宿る青白い炎は狂気の・・・何かを・・・見据えている。
見ている私が不安になる。勝つのは、負けるはずのない事は・・・解かっている。だからこその不安。絶対の、存在の、証明の難しさ・・・なのだろうか・・・
本馬場入場・・・大観衆に臆する事なくただ自分の前に拓けているであろうグリーンベルトに向かって弾け飛ぶ。
臨戦・・・と言うよりもこの瞬間に勝負は決していた。他の馬がね、萎縮してディープの疾走りを眺めてしまう。
ただ・・・見守るしかない、人、人、人は誰もその表情を固くして、信じればこその存在証明に・・・固唾を飲んでしまう。
レースを回顧する。大事なのはゲート。落ち着いている。鞍上の武も、少しだけの緊張と、今から変わっていくのであろう自信を確信にする為に、その意識を集中させている。見ていてもピリピリと、時にバチッって音を立てるが程に伝わり、いやが上にも私の緊張も、期待も頂点に達する。
「やっちまったぁ・・・」3200メートルとは言え、だからこそ大事なスタートで・・・立ち上がり気味に立ち遅れる。ただ、やはり武は、すぐに気持ちを切り替え、馬の絶対能力を信じてその前夜組み上げたのであろうシミュレーションのパターンを組替えていく。トリックはトリックを使わずに正攻法の闘いを挑み横典は・・・「しめしめ・・」と前からのなだれ込みを計算している。
道中は淡々と各馬がその歩を進め・・・デーィプはと言えば、まるで他馬が存在しないかのようにただ一頭自分のみのレースを展開していく。道中、向こう正面、後ろからズーっと2番手。ただ、ふらつく事もなく焦りなんぞは微塵も感じさせずに2000メーター強を疾走する。3角で動く・・・と言うよりも他馬のペースが落ちる。欲が、そう勝つが為の思惑が交錯する。デーィープには関係のない事・・・ゆっくりと、ただ他馬とは別次元のレースを展開させていく。ローゼンが一緒にね・・・って、ダメダメまるっきり付いて行けない。リンカーンがね、「よっしゃ~」と横典の声が聞こえるが如くに加速するのだけれど・・・これも駄目。とても2800メーターを疾走ってきたとは思えないほどに、しっかりとした完歩でヨレる事もなく、始めての内ラチを駆け抜ける。途中1回転した武のムチに・・・「あ~そう・・・もうちょいとネ」って馬体を沈める。
まことにあっけないゴールシーン。天馬はただ一頭・・・気持ちよく薫風の淀を駆け抜けて、当然のようにまたそこに居た。
「世界ですね・・・」この問いに天才が・・・「これよりも強い馬がいるのでしょうか」と答える。次は7月29日のアスコットが有力だと言う。唯一の敗戦である有馬の、ドバイのチャンピオンも待ち受ける。それにもまして、世界はまだまだ広くどんな強豪がディープの行く手を阻もうとその腕を・・・いや、脚をぶす。私の中にも大きな大きな期待と・・・またそれと同じ位の漠たる不安が頭をもたげている。でもね、今日は素直に感動して・・・「有り難う」と「お疲れ」って声を掛けておく。夢は果てしなく拡がりまた、その驚愕と恐怖に期待を膨らませて・・・おめでとう。ディープインパクト・・・
結果・・・
こう言う事なんである。
国ちゃん・・・感動の電話を有り難う。次は蕎麦屋でね・・・
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