スポスタ改造記・・・その３

　それにもましての衝撃波が私を襲う。

「折れちゃいましたぁ・・・」折れたのはともくんの鎖骨。しょうがない。これだけはしょうがない。日柄もん・・・待つしかない。

　欲しかったスプリンガーは運良く、それも格安に手に入っていた。ともくんとこのお客さんが乗っているソフトテイルに付いているのを譲ってくれるという。その彼はナローのストックのスポスタフロントフォークを探していた。いいタイミング。

　ともくんが交渉してくれてそっくみプラス私のが新しく状態もいいのでいくばくの金額もプラスされた。すべては順調に進んでいる。そんななかでの骨折。ともも痛いが私も・・・痛かった。
　しかし、スプリンガーが組み付けられたスポスタを見ていると・・・自然に笑みは零れて私の選択の正しさは少しだけ証明された。ともくんでさえ・・・「ここまではまるとは思いませんでした」って。このときに付いていたホイルは後ろがストックの１６インチ。それにスプリンガーにもともと付いていたこれまた１６インチの前後同一サイズ。私の求めている低く長くに近付いている。それにスポスタフレームのホライゾンタルが絶妙にマッチして・・・なんだか私は既に完成したかのような満足感を得ていた。

「俺は前後１８インチのが格好がいいと思います」ストリップにされてフレームにスプリンガーがついているだけのスポスタを見渡せるように椅子を２つ並べてともくんが言い出す。「そうかぁ・・・俺にはその姿が想像がつかない」「想像出来るともがそう言うのならば・・・そうなんだろうなぁ」「じゃ～ホイル変えちゃいますか」
　格好が良くなければ乗りたくはない。って格好良くする為に始めた改造だ・・・
「よっしゃ～やっちまうか」「うんそうして」思わず言ってしまった私なのだが、そこはその・・・予算があって始めた事。ちょっとビビりながらも、「ええい、ままや」ってな感じ。

　そしてそして・・・ここから怒涛の改造がはじまってゆく。