ラン・フランコ・デットーリ・・・

　１・２・３着が外国人騎手・・・そして日本人最先着は武・・・

　さきほどは感動のあまり何を言ってるのか、分からなくなってしまった。あらためてレースを振り返ってみるか・・・

　スタートはタップが絶妙だった。１コーナーに入った時点でさすがのカフェも２番手につけるしかない事を決める。タップは快調に飛ばし一昨年の再現なのかと思わせる。１０００メートル通過・・・５８秒くらいか、スズカじゃないんだからこの狂乱とも思えるペースは速過ぎる。しかし欅の向こうを抜け４コーナーから直線を向いても、思わず・・・おおおおぉぉ～いって叫び声を上げる位にタップの手応えは凄かった。

　馬場の中央付近をロブロイが突き進み、坂を上りきったあたりではタップはどこかに消し飛んでしまう。アルカセットが力強く斬れ始め、リンカーンもジリジリと伸びる。ウィジャーボードも一完歩ごとに強さを増すのだがロブロイは斬れない。アルカセットとリンカーンの間を抉じ開けるように・・・こいつは剃刀。魂の叫びがスパっと、ただいつもの剃り残しが・・・２分２２秒１、破る事は不可能と言われたＪＣレコードが塗り替えられた。

　やはり凄かった。後世に残るであろうグレートレース。だからこそね、私はタップに感謝する。こういうのがいないとね、スローに流れてチャンチャンになってしまう。結果の着順は１０着。でもね、それ以上の、今日一番のこのレースの立役者はタップだった。
　２年前のあの強さの片鱗を、間違えなく私の脳味噌に叩き込んで・・・彼はターフを去っていくんだろうなぁ・・・ありがと。
　もう一度言わせていただく。レコードだからではない。グレートレースだ。