Lady Ella

ひとり語り・・・

ハイスロットルと雲と二ーグリップ

2015-06-17 04:34:05 | 単車
ある日、携帯電話で友からのコール。 仕事がバタバタしてるので手伝ってくれない?

彼の名はスエキチ。暇だった俺はさほど考える事もなく、いいよと返事をしてそれなりに付き合いが合った、旧い友人スエキチとの頻繁なかかわりがはじまった。

スエキチは土建業界に身を置き20才すぎからサラリーマン監督として10年程修行し、50才を迎える今日迄、一匹狼、いや羊か・・・でそれなりに頑張り、それなりの居場所を作り生きている。
俺はと言えばここ15年程クズのプロ、クズプロとして世間に迷惑もかけず世間の足しにもならず生きている。
なんせ尊敬しているのは故立川談志で「人間のやることはイチローだろうが天皇陛下だろうが死ぬまでの暇潰し」とのたまった男。
それを座右にクズとしてそれなりに自由に生きさせて貰っている

その俺が役に立つならと思い、スエキチの仕事をゴミ拾い程度に手伝っていたある日、彼からバイクに乗ってツーリングに行こうと誘われた。バイクに乗りたいなどとまったく考えていなかった俺は少し戸惑ったが、そこはクズ。一つ返事で「いいよ行こう」と返事をする。

スエキチには三台の愛車があり中型自動二輪400CC以下の免許しかない俺は自動的に刀750、忍者900 Tw200とあるなかでTwをあてがわれた。
Twはミドルセックス車でオンロードとオフロードの中間に位置する出来のいい優等生バイクであり、30年ふりにバイクに乗る俺にはふさわしいバイクで乗った瞬間から愉しさ涌き出てきた。

スエキチのツーリングプランは明野村の広域農道を走り長野の川上村に抜けて川上村に一軒あるなんちゃら庵の蕎麦食べて帰る4時間位の半日ツーリングプランだったが今
でもバイクを走らせるとその時の事をはっきりと思い出す。

八ヶ岳の高原、草原を走った事もある俺だから・・・荒井由美のあの日に帰りたい「光る風、草の波間を駆け抜ける私が見える~」のフレーズが今も頭をよぎる。

思えば俺の回りは友人、先輩、後輩皆大型免許を持ちバイク好きだらけだ。

ハーレーが好き過ぎてハーレーだか何だか解らん様に改造し、尚且つハーレーを愛して止まないサトシ。サトシはきっとハーレーが好きなんじゃなくてあの非効率なVツイン自身の振動でハーレーのネジをゆるめまくる振動とサウンド、きっと音楽のその先に自分のネジを弛めまくって並べて楽しんでるんだと俺は勝手に思っている。

ハングオンがやたらカッコいいタクやカワサキz-1300でハングオンしまくるヤスシ。ツーリングのたびにすぐ居なくなり、なんだと思えば必ずコケてるススム。評論家、コレクター、ウルトラマン乗りする奴など楽しい単車乗りが沢山いる中にいながら、さほど、いや全く自分とバイクをシンクロさせるつもりのなかった俺がスエキチのプレゼンに感化され、あげく大型バイク免許をとってしまうのである。バイクにはきっと音楽や酒の様になくても誰も困りはしないが何故かいつもいつの時も人の隣にいる価値がある魅力を抱いているのだろう。事実、この俺もTwに乗りながら10代の風と匂いを思い出していた・・・・・つづく・・・・・

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