動物園・・・にて・・・

　ほんとうに小さな、それも街の真ん中にある割に・・・

　面白いんだよなぁ・・・入り口入ってすぐの所に金魚鉢が２重になって置いてある。見ると・・・カリフォルニアニシキヘビとか書いてある・・・夏休みの自由研究じゃ～ないんだから・・・って思う。
　少し行くと・・・陸亀・・・子供に背中を叩かれている。いいのだろうか・・・檻と言うか、柵は全て・・・ゴミ置き場のそれのようで・・・う～ん・・・

　象はずーっと踊っている・・・哀しみなのか・・・楽しみなのか・・・それは誰にも解からない。象の眼は多分アフリカで見ても哀しそう。だって睫毛が動くから・・・しかし傍らの飼育員の目はそれ以上に悲しそうで絶望の煙を鼻の穴からくゆらせている。

　チンパンジーは吠えまくり、子供は定番のお猿のポーズで挑発する。しかし、間違えなくチンパンジーの知能の方が高そう・・・それを見る、親の目は何よりも幸せそうな笑みをたたえ・・・幸福が充満する。

　今日一番の強敵・・・綿帽子タマリン・・・ちっくい猿・・・その容貌は哲学者のそれであり、威嚇され圧倒する。白髪のモヒカン刈りはそれ自身が意志を持っているかのごとく、逆立ち・・・そよぐ。
　かっちょいいのだ・・・体長わずか２０ｃｍ足らず・・・しかしその存在は偉大にして極小・・・絶滅危惧種・・・もう一度挑む・・・か・・・