花と文。(暮らしと本と花と)

日々の心に残る記しておきたいこと。

借りてきて読んだ本の中から。

2016年06月20日 | 

「世界から猫が消えたなら」 川村元気 (小学館)

ほんとうにあっという間に読み終わりました。

文に無駄がなくてすっきりとしていて、とても好みの小説でした。

映画も、本も、どちらも裏切らない印象と思いました。

 

「夜と霧」 V.E.フランクル ~ドイツ強制収容所の体験記録~ (みすず書房)

アウシュビッツの強制収容所に入れられ、生き抜いた一人であり、心理学者の視点からの考察。

私が知っていたことよりも、もっと壮絶な実際をありのままに描かれている。

その事実のあとに、心理学者であるフランクル氏の考察、分析が述べられている。

裏面の「野上弥生子氏評」の下にも

 

文芸評論家の中村光夫氏の言葉かあり

~アウシュビッツその他ナチスの収容所を描いた『夜と霧』という本が

長時間にわたってよく売れているようです。・・・・

この書物の著者フランクルの手記は独自の性格を持っています。

この心理学者の記録は、読むだけでも寒気のするような悲惨な事実をつづりながら

不思議な明るさを持ち、読後感はむしろさわやかなのです~(抜粋)

 

それは心理学的な見地から捉えたもののほかに

フランクル氏の持っている資質から生み出された思想と哲学があり

そこに、今なお読み継がれている理由を見つけたように思いました。

現代を生きる私たちに、生き抜く知恵、ヒントがあるように

思った次第です。

~・~・~・~・

私自身が好む本は、中村光夫さんの言葉にもあるとうり、文章に明るさがあるもの。

たとえば悲惨なことを述べるにしても、どこかに客観性と

その人自身の明るさのようなものが漂うものを選んでいる。

良い本に出合えることは

はっとする視点をもらえることがあり

もっともっと良い本を探そうという気持ちになるんです。

 

 

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