人は顔にすべてが表れるという。
とても怖いこと。
自分の内なるものについて、ひいき目に見るくせから(或いはその逆もあるのかな)抜け出せない自分を少しばかり恥と思う。
白洲正子さん。
その名前を知ったのはいつだったのかも思い出せない。
私には縁もゆかりもない人だと思っていた。
河合隼雄さんと対談された「縁は異なもの」という本をある時買った。
ちょっと小難しい内容だったし
それは自分自身に教養が無いことを認めることだったし
世界に気後れしたという記憶。
その後、この雑誌に出合う。
白洲正子さんというひとりの人間について
残した数々の遺品や手紙や書物、
ゆかりのあった人の言葉などから紐解くという内容だ。
白洲さんへの憧れが胸をつく。
遠い果てに取り残されるかのように
隔たりを感じつつも、その人間らしさに
自分が白洲さんに、とても懐いていることに気づく。
その後、この本に出合う。
~美というものはたった一つしかなく、いつでも新しくいつでも古いのです。
その「つねなるもの」は、しかし大きくも小さくもなります。子供の描いた絵と、立派な芸術家の仕事では、美しさにおいて変わりはなくとも、大きさにおいて違います。
人間の美しさも、無智なものと智慧に溢れた美しさと、何れが上というわけではありませんが、違います。~
「たしなみについて」白洲正子
より抜粋
たとえば、この一つの文から、白洲さんの謂わんとしていることを
的確に自分が把握できているかと聞かれたら
恐る恐る、こんなことかなと言ったとして
正確に捉えて、伝えることはできないだろう。
物事の本質を見抜くチカラを少しでも身につけたい自分がいて
もともと備わっている能力がモノをいうとしても
それでも少しでも後天的に育つものだと信じている。
言いきる力強さに、ぐっと惹きつけられ
そして突き放されても、前に進んでみようかな。
ひとりの人間の持つ影響力。
すごい!って思うのです。
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