今日は夕方、兵庫県立美術館で「アドルフ・ヴェルフリ 二萬五千頁の王国」を観てきました。(1月11日(水)~2月26日(日))
観た方の感想とか、自分の先入観から、さて観ようかどうしようか
そんなことを思っていたのだけれど
観て良かったです。
観る前と観た後での印象ががらっと変わったのです。
~アウトサイダー・アート(※)/アール・ブリュットの作家の中でもトップクラスの知名度を誇るアドルフ・ヴェルフリ(1864-1930)
の日本初となる大規模な回顧展です。ヴェルフリは1895年に精神病院に収容され、そのまま66年の生涯を終えました。
しかし、彼がそこで描き出した奇想天外な物語は全45冊、25000ページという目もくらむようなボリュームで、ほかに例のない驚異的な
作品群だったのです。~展覧会チラシより
幼少期から苦労の連続、恵まれない環境で育った一人の人間は
「表現する」ということで、自身の生まれ生きた意味を見つけ、
承認を得られたこと
何かそこに大きな、見逃されそうな、大いなる意義を感じました。
勝手な感想と考察ですけれど
美しいものに憧れ、それを自分自身の中にある何かと結びつけて昇華させる。
得られなかった思いは
「表現」というカタチを持って、得ることができた
そんな印象を受けました。
・・・・・
たとえば、印象派とか、北斎だとか
有名なものに足を運びたがるものです(あたりまえです)。
けれど、そうではない、知らないものこそ
観てほしいなって思うんですよね。
そこにその人自身の中に無かったものを見つける
そういうことってあると信じていて
是非、好き嫌いせず、行ってみて欲しい美術館へ。
私がそうだったように、好きではなかったものが
何か違う観点、視点を得られる
そういう機会を得られるのも美術館の良さではないかと
願ってやまないことです。
※アウトサイダー・アートとは、特に芸術の伝統的な訓練を受けておらず、名声を目指すでもなく、
既成の芸術の流派や傾向、モードに一切とらわれることなく自然に表現した作品のことをいう。(Wikipediaより)
ここの美術館、建物が好きです。
作品が映えます。