子供の頃、紫陽花は好きな花ではなかった。
ついでに言えば、マリーゴールドも好きではない。
では何が好きだったの?
子供の無垢な感受性には、生々しすぎたのかもしれない。
意識したことがあまりない、それもそうかもしれない。
私は田舎育ちで、そして時代も昭和42年生まれであるので
田舎であれば尚更のこと、木造の家屋が普通にあった時代だった。
その軒下に、ひっそりと慎ましやかに、手入れもされずに群れて佇む
紫陽花。
地味だなぁと思った記憶がある。(子供の心のままに)
・・・
神戸に越してきて、5月も後半になると紫陽花の準備が始まる。
葉を茂らせ、小さな花の原型を見つけることになる。
そして、ある日、ぱっと目を惹くその姿に、ハッとして息をのみ
艶やかそのもの、気品も備えた立ち姿に、初めての出逢いを感じる。
以来大好きな花です。
雨にぬれて、輝く。
今日の午前中。色褪せた紫陽花美。
時間が経ち、また違う趣に。
美しいですね。