つれづれ日記

徒然なるままに日々思うことを書いていきたいと思います

精神病院

2023年07月09日 06時00分00秒 | 医学

土曜日朝起きたら、「精神科病院協会・山崎学会長」がツイッターのトレンドになっていました。

身体拘束「なぜ心が痛むの?」「地域で見守る?あんた、できんの?」精神科病院協会・山崎学会長に直撃したら…

案の定、東京新聞の何かずれた批判記事。ツイートの多くは山崎学会長の言葉に肯定的でした。

メディアは「患者の権利がー!!」ってよく言いますが、じゃあ、あなた方は精神疾患患者を受け入れるんですか?連続殺人犯が精神疾患で無罪になったら怒るでしょ?大声で意味不明の言葉を叫ぶ人が暴れだしたら逃げるでしょ?

精神疾患患者はリミットが外れているので、加減を知りません。だから精神病院では、当直に男の医者か男の看護師が必ず入ります。鎮静剤は18Gで筋肉注射すると聞きました。18Gってかなり太い針です。ふつう筋肉注射は25G、採血でも22G、大量に採血するときでも21Gです。18Gで刺されたら出血なかなか止まらないよ。なぜ18Gかというと、細い針だと暴れて針が折れちゃうから。

自分は精神科医ではありませんが、昔薬の影響で裸で走り出した女性患者がいて、男のDr.二人で抑えて鎮静剤を打ったことがあります。本当にリミットが外れた患者は怖いんです。

精神科は法律が厳しいので、拘束の回診も通常の病院より多いです。拘束されたら医師が1日2回回診することが義務化されています。通常の病院だと拘束の回診なんてないよ。山崎先生の言葉のとおりです。記者は勉強しろ(# ゚Д゚)

精神科病院より一般医療での拘束の方がはるかに多い。知らない? 厚労省の班研究で施設内拘束って6万件あるんだぜ。そっちの拘束をなんで騒がないの?」(軽く机をたたく)

何も知らない記者が、自分たちの感覚で精神病院を批判していますが、じゃあ、自分たちが率先して面倒見るんですね(# ゚Д゚)。確かに滝山病院のような異常な病院もあるけど、ほとんどはまじめにやっています。

日本は動けなくなった老人を施設や病院に閉じ込め、障碍者を施設や病院に閉じ込め、貧困者を「努力が足りない」と突き放し、健康で普通の生活が営めるマジョリティーだけが目に入るようになっている国です。この「臭いものには蓋をする」という大本の排除思想を変える努力をせず、自分たちが責任を押し付けた暗部を批判するメディアは滅びろ、と思います(# ゚Д゚)

どうせ、安倍晋三元首相と仲が良かった山崎学先生を批判したいだけに作った記事なんでしょうね(# ゚Д゚)

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食物依存性運動誘発アナフィラキシー

2023年07月04日 06時00分00秒 | 医学

ある食品を食べただけだとアナフィラキシーは出ないけれど、直後に運動をするとアナフィラキシーが出る疾患があります。食物依存性運動誘発アナフィラキシーと言います。

10歳代の報告が多く、男児に多いです。有病率は0.0085%。

食物摂取後2~3時間以内に運動負荷が加わるとアナフィラキシーになります。運動以外にも鎮痛剤(ロキソニンやボルタレンなどの非消炎鎮痛剤)内服やアルコール摂取が誘因になることがあります。

原因としては一番多いのは小麦です。小麦依存性運動誘発アナフィラキシーに対する抗原検査の臨床的感度(陽性率)は、小麦48%、グルテン56%、ω-5グリアジン80%です。なので、アレルギー抗原検査で小麦抗原が陰性であっても、この疾患は否定できません。

原因食品摂取後2時間程度の運動を避けることが原則です。アナフィラキシー起こした人はエピペン持ってた方がいいですよ!

アナフィラキシーのガイドラインは無料で閲覧できますので、ご参照ください。

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優性遺伝、劣性遺伝

2023年06月23日 06時00分00秒 | 医学

セルフトレーニングの問題を解いていたんですよ。

ある問題で、選択肢に「常染色体潜在(劣性)遺伝する」というのがあったんですよ。

あれっ?なにこれ?と思ったら、1年ほど前に日本医学会から以下のような勧告がありました。

1. 「優性遺伝」「劣性遺伝」に代わる推奨用語は、それぞれ「顕性遺伝」「潜性遺伝」とする。

2. 従来の表記は、(優性遺伝)、(劣性遺伝)として、括弧書きで表記する。これらの用語は、本来、遺伝形式を示す用語であり、「顕性遺伝(優性遺伝)」「潜性遺伝(劣性遺伝)」と、遺伝形式として明記することが必要と考えられることから、4文字の用語として推奨用語を示す。

3. 5 年程度の期間を経た後は推奨用語に移行する。

劣性、優性っていう言葉が差別的なのかな?(;´・ω・)

顕性(優性)遺伝は父親と母親から受け継いだ2つの遺伝子のうち、片方に異常があった場合に病気が発症する遺伝形式、潜性(劣性)遺伝は、両方に異常があった場合に始めて病気が発症する遺伝形式です。

これを学んだ時、優性遺伝の病気だと差別につながるんじゃないか?病気としては劣性遺伝の方が人間にとってはいいんじゃないか、語感と違うなあ、と思ったものです。

 

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感染性心内膜炎

2023年06月20日 06時00分00秒 | 医学

セルフトレーニング問題集に感染性心内膜炎の予防投与についての問題があったので、ガイドラインを調べました。

感染性心内膜炎の予防と治療に関するガイドライン

答えはすぐわかったのですが、衝撃的な事実が書いてありました。

。。。血液中に進入した細菌は肝臓など細網内皮系組織によりすみやかに血液中から除去され、多くは数分後に血液中から消失するため、「一過性の菌血症」とよばれる。歯科処置に伴う菌血症の発症率は、抜歯などではほぼ100%であり、歯石除去でも高率である。咀嚼や歯ブラシ使用によっても発症する。

「感染性心内膜炎の予防と治療に関するガイドライン」に上記の表が出ていました。歯石取りも危ない!歯ブラシも危ない!日々感染のリスクにさらされてるのね…。でも歯磨きや歯石取りをしないともっと危ない!!ほんとに口腔衛生はとても大事ですね。

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セルフトレーニング問題

2023年06月19日 06時00分00秒 | 医学

内科学会では1年に1回セルフトレーニング問題が出題されます。

消化器、循環器、内分泌・代謝、腎臓、呼吸器、血液、神経、アレルギー・膠原病、感染症、一般内科、救急から50問出題され、60%以上正答すると5単位もらえます。専門医更新には必須です(最低5年に1回)。

問題はかなり難しいのですが、ネットを含めどんな資料を見て調べてもいいので60%はまず取れます。昨年の平均正解率は79.4%でした。ただ中には、正答率17.2%という問題もあって、これは問題が不適切なのでは?と思いました。鉛筆転がしの確率より低い正答率って…┐(´д`)┌。正答率低い順に45.4%、49%、50.3%と続きますが、中には90%以上の正解率を誇るサービス問題もあります。

問題自体は、最近発表されたガイドラインや最近保険収載された薬が出てくることが多いです。学会員に知ってほしいことを問題にしているのでしょう。漢方や法律、医療安全、リハビリテーションなど幅広く出題されているため、自分は「夏休みの宿題」として毎年チャレンジしています。

今年もぼちぼち解いていこうと思います。

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