遠州のかめの『山へ行かまい』

山の景色・花の写真、山歩きの記録。

黒法師岳・バラ谷の頭(北遠) 2011-06-04

2011年06月16日 | ・黒法師岳・バラ谷の頭

 黒法師岳・バラ谷の頭(くろほうしだけ 2067m、ばらだにのあたま 2010m) 天気:晴れ

 今日は日陰沢の手前1441尾根からバラ谷の頭へ登り、黒バラ平を経て黒法師岳から等高尾根を下る。長い周回ルートになるので昼食のラーメン用装備を外し、荷物を軽くしてのぞむ。

 6:30過ぎに中小屋ゲートに到着。ゲート前にはずら~っと車が駐まっている。ナンバーを見れば遠くからの車も数台有る。手前のスペースに車を停めて準備していたら直ぐにもう一台到着した。今日の等高尾根は行列かもしれない(そんなことは無い)。

 ↓ゲート前                          ↓ゲート

 ゲートを抜けると直ぐに林道は分岐するが、上の道を進む。少しだけ舗装の区間が有るが、ダートでも路面の状態は良い。少し行けば黒法師岳と等高尾根、丸盆岳が見える。歩いていると作業の車両が数台登っていった。

 ↓林道から。右が黒法師岳、正面が等高尾根。

 尾根に取り付けなかったら4.5km標識の手前に有るシブロク歩道から上がろうかと思っていたが、今年はシブロク歩道の標識の位置が変わっていた。去年は作業小屋の有る沢の手前を登る道に付いていたが、今年は沢の橋を渡った先に有った。しかし、今年の標識の先には道らしい道は見えない。去年の標識の道も去年よりずいぶん痛んでいる様に見える。林道を少し進めば尾根の末端が有り、ここが取り付き点だ。去年はここにはしごが掛かっており、関係者以外進入禁止になっていたが、今年ははしご自体がなくなっていた。

 ↓尾根取り付き(写真は帰りに撮影)

 取り付きから尾根へ登る。下半分は斜面を這い上がるが、途中からは上の木から真新しいトラロープが下がっており、それにつかまって登る。去年までこの先の崖の補修工事をしていたので、尾根上にはその時のしっかりした作業道が残っている。しばらく登るとバラックの作業小屋(休憩小屋かな)が有る。道は尾根上に続いているが、やがて尾根が消えて植林帯の斜面の登りに掛かると次第に道は薄くなる。

 ↓小屋                          ↓1441尾根に乗るところ

 斜面をジグザグに登ると1441の尾根に乗る。下って来た場合はここの左折点はわかり難いと思う。尾根上の道は有ったり無かったりだが藪も無いので高いところを進む。尾根が広くなると道が見えなくなるが登る方向は一直線だ。やがて、左手の樹間から黒法師が見え、周りには沢山のシロヤシオが咲いている。取り付きから2時間で右の斜面から登ってくる道を合わせる。ここは見覚えの有る麻布山への分岐点だ。こちらの尾根へ入らない様にとうせんぼの為に置いてある倒木をまたいで登山路に合流した。ここからは一度歩いた事が有るので一安心だ。

 ↓道か踏み跡                      ↓麻布山分岐

 分岐から少し登れば1682の小さなピークだ。ここで男女3人パーティが休憩されていた。水窪からタクシーで来たら野鳥の森手前で林道が崩落しており、手前でタクシーを降りて林道を大きく高巻いて来たとの事。ここはシロヤシオが満開に咲いており、チョット長めの休憩をとる。

 ↓シロヤシオ満開の登山道

 分岐からは濃い道が続いているが、登るに連れて笹が出てくる。山頂手前の斜面で、上から単独のおじさんが降りてきたので「野鳥の森へ降りるんですか」と聞いたら、山犬の段から縦走して黒法師岳へ行くところだと答える。「方向が違いますよ」とバラ谷の頭まで一緒に登ることにした。バラ谷の頭の頂上を通らずに方向を間違えて下ってしまったらしい。上西平を問題無く通過した方が、バラ谷の頭で間違えるとは、チョット不思議。山犬の段に泊まって5時に出発したとの事。チョット小さめのリュックに大きなシュラフをくくりつけて担いでおられた。お話をしながら15分も登ればバラ谷の頭に到着した。

 ↓バラ谷の頭。今日は富士山も見えた。

 くだんの方は、少しの休憩の後、黒法師岳へ下って行かれた。今日中に山犬の段へ戻るとの事で、「それでは後ほどすれ違いましょう」と言ったんだが、お会い出来なかった。笹薮の登り下りで鉢合わせせずにすれ違ったんだと思いますが・・不思議な方だ・・。私はコンビニむすびを一つ平らげたら、すぐ先の最南の2000m標識を見に行く。戻ってくれば先ほどの男女3人パーティが登って来られた。今日は黒法師岳を越えて天泊し、翌日に前黒法師岳を越えて寸又峡へ下られるそうだ。男性1人女性2人のハーレムパーティだが、男性のどでかいザックを見れば、、とっても大変そうだし、、、羨ましくなんかないぞっと・・・。

 さぁて私も黒法師へ向けて出発だ。

 ↓黒バラ平と黒法師岳

 バラ谷の頭から正面に見えている黒法師岳を目指して笹原の細い道を下る。最初の斜面は安全に右へ笹原の鹿道をたどっても良いが、左側のガレ縁に道が有る。どんどん下れば、鞍部で尾根が収束する。道は登りに転じるが、これは直ぐに広い笹原に飛び出す。ここが黒バラ平か。平坦な笹原の中を、一番濃い踏み跡か鹿道かわからない道をたどる。尾根が広がってくると水のたっぷり有るヌタ場を縁を回る。

 ↓下ったところに小さな池かヌタ場か

 この先から左の尾根が高くなるが、濃い踏み跡は真ん中のくぼ地を突っ切って続いている。そのまま進めば、こんな倒木の脇を通って再び尾根が収束する。前方に黒法師岳、振り返ればバラ谷の頭。やはりここは素晴らしい場所だった。

 ↓振り返ればバラ谷の頭

 尾根の右下には小さな水溜りが見えるが、そこだけ笹が無く水が乾けばテントが張れそうだ。尾根は一旦少しだけくだり、小さな鞍部から最後の登りにかかる。最上部の左はガレで右はブッシュの様に見える。さぁて道はあるのかな。

 ↓黒法師岳への登り

 黒法師への登りは、最初は笹丈も低く、明確な踏み跡を追うが、登るほどに笹が濃くなってくる。笹丈は肩くらいだが、急斜面で足元が滑り易い。足元の踏み跡を外さない様に、笹藪に頭を突っ込んで両手で笹をつかんで登る。

 ↓山頂手前の急斜面                  ↓藪こぎになる

 笹の急斜面を、時々小さく右へ左へそれるが、ほぼまっすぐにぜぇぜぇ言いながら登る。振り返れば少しずつバラ谷の頭が低くなってい くのが救いだが、「笹藪こぎも悪く無いなぁ」と思っている自分に気がついて愕然とする。やっと斜面が緩くなると、左下にバラ谷の頭分岐の標識を見つける。 左下ですって!、、かめさん今日も最後に道間違いですか。

 ↓登りついたバラ谷の頭分岐

 分岐から右へ行けば直ぐに無人の黒法師岳山頂に到着する。山頂の回りだけ樹木が無いが、展望は利かない。休憩してパンをかじっていたら単独者が登って来られたが、10分ほど休憩して下っていかれた。

 ↓黒法師岳山頂

 今日は荷物も軽いし、山頂で「丸盆までいけるかも知れない」と、チョット早めに下り始める。最初はガレの縁を下る。ここで雨や雪だとチョット怖いな。前方に丸盆や不動、遠くには聖もうっすら見えるが、眺めながら歩いたら危ないぞ。

 ↓下ればこちらもガレの縁

 やがて笹の尾根道になり、丸盆までの時間を計算しながら進む。チョットした登り返しならまだ足は大丈夫だ、が、本格的にもう一山登れるかなぁ。

 ↓等高尾根分岐

 等高尾根の分岐に中年男性コンビが休憩されている。分岐から少し尾根を進んで丸盆岳を見に行く。かめでは往復2時間半かな。帰りの等高尾根で陽が暮れても丸盆岳まで行って見ようかとチョット思ったが、やっぱり無茶はやめよう。さぁ、等高尾根の下りも長いぞ。

 等高尾根は激下り。直ぐに弁当ころがしの標識が有るが、標識が転がったのか去年と位置が変わっている。少し下ると道脇にピンクのイワカガミが咲いている。この辺りは白いヤマイワカガミでは無く、普通のイワカガミの生息域なのだろうか。そいえば、去年は5月に来たがヤマイワカガミも普通のイワカガミも見ていないなぁ。

 ↓分岐直下の弁当ころがし              ↓等高尾根のイワカガミ

 等高尾根の途中で道を外れてシロヤシオの写真を撮っていると、腹にチクリと。急いでシャツをめくると笹ダニが居たが、指ではじいたら取れた。あわてて左腕を見るとここにも一匹いたのでこれも指ではじいて落とした。右腕を見たらやはりもう一匹いたが、こちらは既に食いついていて取れない。やっかいだなぁと思いながら道を下れば、少し下に先ほどの2人連れの方が休んでおられたので、ライターを借りて焼き殺した。しかし、指では取れないので、もう一人の方に薬と絆創膏を頂いて貼っておいた。どうも有難うございました。

 ↓登山口に到着

 登山口からゲートに戻る途中の林道脇の滝でタオルを濡らす。ふと見ると脇の石の上でヒルがひらひらしているぞ。おっと、急いで足元をチェックしたが大丈夫だった。これから9月まではダニ対策にヒル対策も必要ですね。あらまぁかめさん、真夏に藪山へ行く気になってますか??

  TIME   カシミール(GPSでは有りません)

中小屋ゲート(6:55)→尾根取り付き(8:20)→(10:20)麻布山分岐(10:30)→(11:23)バラ谷の頭(11:45)→(12:58)黒法師岳(13:35)→等高尾根分岐(14:15)→等高尾根登山口(16:00)→(17:35)中小屋ゲート


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