遠州のかめの『山へ行かまい』

山の景色・花の写真、山歩きの記録。

継子岳(木曽御嶽山) 2010-07-24

2010年07月28日 | ・御嶽山
継子岳(ままこだけ) 2859m 天気:晴れ

 今回は魔利支天に登ってその後に継子岳のコマクサを見に行きます。あわよくば四の池に下りて花畑を見ましょう。まぁ、かめな足ではあわよくばは無理でしょうがネ。
 最初は濁河温泉から登るつもりだったが、ネットでしっかり整備されている割には通る人が少ないとの噂を見た、胡桃島キャンプ場からの道を登る事にした。高速を中津川で下りて木曽福島から開田高原へ向かう。ずっと良い道が続き、チャオスキー場の先で細くなるがすぐに胡桃島キャンプ場に着く。キャンプ場に入る橋に、この先は管理人の許可を得て入れ、と書いてあるが早朝の事で管理人は不在だった。橋の手前の路肩に停めようかと迷ったが、道端に停めるよりもと、キャンプ場入り口の駐車スペースの端っこに停めさせてもらいました。

 ↓胡桃島キャンプ場


 キャンプ場に入りバンガローの奥に展望台と登山道入り口の標識が有る。そこから登山道には朝陽に輝く無数の蜘蛛の巣が見える。ストックを取りに車に戻った。登山道に入れば最初はトウヒ、シラベやコメツガなどの針葉樹の森の中の木の板が敷かれた水平な道を辿る。道ははっきりしているが、湿気が多くてぬかるんだ所が多い。30分も進めば、仙人滝への標識が有るがそちらの道は草が茂っていて通れそうも無い。登山道は左へ緩く登っていく。

 ↓登山道


 ゴゼンタチバナとカニコウモリはずっと登山道脇に咲いている。湿気た森なのでギンリョウソウもあちこちに見える。登山道は土の部分は掘れてぬかるんでいるし、木の部分は湿っていてすべる。道ははっきりしているがチョット歩きにくくて疲れる。ずっと緩く上る道は丸木端を渡ればほどなく濁河口の登山路に合流する。ここで蜘蛛の巣落としでずっと振り回していたストックをザックにしまう。合流点の直ぐ上がのぞき岩だ。

 ↓のぞき岩


 濁河口の登山路は岩や木でしっかり作られている。昨日一雨有ったのか道はぬかるみ木の階段は湿っている。その湿気た木の階段に陽が射して階段から湯気が上がっていた。

 ↓湯気を上げる階段


 お助け水で一服。水場は無い様なので注意。さらに木と岩で作られた道を登る。道ばたに目を移せばモミジカラマツが沢山咲いている。左に少し開けた展望地が有り、御嶽山の緑の斜面越しに乗鞍岳が見える。そこから少し上で森林限界を越えた。

 ↓魔利支天


 ハイ松の中の掘れた岩がちの道を登る。急な部分を過ぎ、ハイ松が低くなってくると、登山道は緑の斜面を魔利支天の方へトラバースして進んでいく。さえぎる物が無くなり、ジリジリと陽に焼かれて暑い。

 ↓五の池小屋がやっと見えてくる。


 最後はザレた道のトラバースになる。標識が有り、ロープに囲われたコマクサの保護区が広がる。ぽつぽつとコマクサの花が見える。花は薄いピンクばかりの様だ。

 ↓五の池小屋


 見えていた稜線の鞍部に登りつけば、結構大きな五の池小屋の前に出る。山小屋の目の前が五の池だ。小さな池で水は少ない。小屋前のベンチを通り過ぎて五の池小屋の上のピークに登る。ここから小川の流れる四の池の向こうに継子岳が見える。右手すぐ下には青い三の池、目前に魔利支天がさらに高くそびえている。上空は晴れているが曇が多くて、中央アルプスは全く見えない。

 ↓魔利支天

 
 さぁて、ここから見ると展望の無さそうな魔利支天よりも小川が流れる四の池の方が魅力的に見えてきた。ひいこら言って魔利支天に登るよりも四の池でのんびりする事にしましょう(楽なほうを取りたいという事ですか)。ハイ、それでは、継子岳に向けて出発。

 ↓継子岳


 まずはコマクサ保護区の上の稜線を進む。保護区はロープが張って有り中には入れない。コマクサの株が結構沢山見える。少し先にはチングルマが群生している。針山の様な石の間を抜けると継子岳の山頂に到着した。

 ↓継子岳山頂


 山頂は大きな広場になっている。ここから見下ろせばチャオスキー場が随分と近くに見える。その向こうには乗鞍岳が見えるが山頂は雲がかかっている。北アルプスは、、うっすらが笠ヶ岳見かな、、その他は全く見えない。梅雨明けを証明する様に、木曽側からガスがどんどん上がってくる。

 ↓真夏の山頂だ


 昼を食べたら継子Ⅱ峰へ向かう。鞍部が高天原でマップルにはコマクサと表記されている。楽しみだ。

 ↓高天原


 少し下れば稜線の鞍部だ。ここもロープで区切られたコマクサの保護区が広がっている。株は沢山有り、道の中にも咲いている。しかしこちらの花も薄いピンクばかりの様だ。

 ↓コマクサ


 継子Ⅱ峰の登りで子供を連れた雷鳥を見る。かめの進入で大声で子供たちを呼び集めている。母親は大変です。

 ↓雷鳥


 高天原から少しの登りで継子Ⅱ峰に着く。継子本峰と違ってこちらは岩の山頂だ。岩峰に登れば四の池を眼下に御嶽山脈の山々が立ち並んでいる。

 ↓継子Ⅱ峰


 継子Ⅱ峰からは左へ岩の間のペンキマークを追う。道は良く整備されているが、大岩を越えたり岩の急斜面を巻いたりして四の池に下りていく。

 ↓継子Ⅱ峰から下降


 岩からハイ松になった所で再び雷鳥に遭遇した。こちらは旦那さんだろうか、一人で悠々と砂風呂に入浴中だった。入浴シーンを激写だ。

 ↓雷鳥の入浴を盗撮(砂風呂でした)


 雷鳥と遊びすぎた様だ。ザレた斜面を下って小川を飛び石で渡れば四の池畔に出る。

 ↓四の池


 四の池に池は無く、小川が流れているだけだ。しかしハクサンイチゲやミヤマダイコンソウが咲くカール底の様なところだ。実際には噴火口跡なんだろうが。降り着いた四の池畔の先は切れ落ちた断崖で、小川の水は奈落へ吸い込まれていく。この水は源流に近く飲用出来そうだと思っていたが、水温も高く泡も浮いておりチョット微妙かなと・・。
 まったりと休憩したら三の池の尾根へ登る。チョットの登りだがキツクなってきた。尾根に登れば三の池、四の池と五の池の分岐になっている。

 ↓分岐


 ↓三の池


 三の池には降りずに五の池へ向かう。この尾根も花が豊富でミヤマキンポウゲやハクサンイチゲ、コイワカガミやアオノツガザクラの群落があったりしてまともには歩けずに随分と時間がかかってしまった。

 ↓魔利支天


 五の池小屋に戻ってきた。四の池周回でチョット遊びすぎたが、魔利支天は時間的にも体力的にもかめでは無理だっただろう。真夏の午後なので夕方までには下りた方が良さそうだ。

 ↓五の池


 案の定、4時を過ぎた頃から遠くで雷鳴が聞こえ始めた。チョット急ごうかと思っても、道が歩きにくく体力もいっぱいいっぱいになっていた。焦るばかりで足が進まない。なんとか雷雲が来る前に登山口に降り立った。
 下り着いたら、登山口のすぐ横の展望台に寄ってみた。標識から1分も歩けば木造の展望台が有る。登ってみれば御嶽山が良く見える。今日はもう山頂部はガスが掛かっていたのが残念だ。車に戻って走り出せばすぐに夕立がきた。

 ↓展望台


 マップルには胡桃島コース登山口はP10台となっているがそこは胡桃島キャンプ場の駐車場だ。停めさせてもらうか路肩にするかチョット迷うところだ。路駐だとせいぜい1~2台で道自体も狭いので邪魔になりそう。その場で迷うか、ならば濁河温泉まで行くか、現場で考えるしかない。キャンプ場入り口から登山口までに使えるトイレや水道は無いがジュースとカンチューハイの自販機が有る(ジュース120円)。

 TIME   カシミール
胡桃島キャンプ場(6:30)→濁河登山道分岐(8:10)→のぞき岩(8:20)→おたすけ水(8:55)→(10:15)五の池小屋(10:35)→(11:15)継子岳(11:55)→(12:50)四の池(13:10)→(14:05)五の池小屋(14:25)→濁河登山道分岐(15:35)→(17:00)  250km 4h

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