パンデミック以降、街なかを見ていますと
自転車を利用してあちこち移動する人がグッと増えました。
地下鉄の治安悪化が問題になっているので、
感染予防のみならず安全という点でも、移動には自転車も利用しましょう、というお知らせが
以前、日本領事館からも来ていたように思います。
自分の自転車がなくても、NY市にはあちこちの街角に
Citi Bikeというシェア自転車（有料）のステーションがあり、いつでもどこでもお手軽に
ちょっと自転車乗ろうかな、という感じで利用できます。
Citi Bike
https://citibikenyc.com/homepage
私は自転車を持っているので、シェア自転車は利用したことがありませんけれど、
先日、シェア自転車ステーションを通り過ぎた時、電気アシスト付きのシェア自転車があるのに気付きました。
おお〜！
NY市内の道路は意外とアップダウンが多いので、これは嬉しいですね。
The E-Bike Effect Is Transforming New York City
https://www.bloomberg.com/news/features/2022-05-05/as-e-bikes-surge-new-york-city-tries-to-keep-up
今月5日付の上のリンク先の記事によりますと、私が見たものより新しい、
電気アシスト付きシェア自転車のアップデートされたモデルが今月から登場したそうです。
実は2018年まで、NY市では電気アシスト付きの自転車は違法とされていたのでした。
しかし、自動車やバイクと違って排気ガスを出さない、小回りが効く、普通の自転車より速く楽に乗れる等々
メリットが大きいということで、現在はむしろ利用促進の方向になっています。
記事には普通の自転車に子どもを乗せて移動していた女性の談話があるのですが、
やはり移動距離が長くなったり坂道が多いところだと、ペダルを踏むのも一苦労だったそう。
電気アシスト付き自転車を使い出してから、職場、子どもの学校、自宅と何度も移動するのも
かなり楽になったとのこと。
自家用車と比較すると、金銭的な負担もグッと少なくなります。
とはいえ、電気アシスト付き自転車の価格は、人気のRadWagon↓という機種の場合
（写真はhttps://www.radpowerbikes.comからお借りしました）
約2000ドルだそうで、決して安いものではありません。
上記の女性の場合、電気を使う移動手段への切り替えを促進する団体である
Transportation Alternativesが提供する、
通勤距離が長いエリアに住む人を対象としたthe Equitable Commute Projectというのを利用して、
自己負担は半額の1000ドルで電気アシスト付き自転車が購入できたそうです。
代替交通手段として、自転車や電気アシスト付き自転車の利用は推奨されているとはいえ
スムーズに移行できるかどうかはまだ時間がかかりそうです。
ただでさえ交通量と路上駐車が多いNY市内の道路に自転車専用道をもっと確保できるのか、
安全な利用を担保できるか、チャージ場所の設置費用は、等々、なかなか難しそうです。
最近は建設現場が増えていて、その周辺では資材運搬トラックや工事用車両が道路を占拠し
慢性的な交通渋滞になっていたりしますし、
オンラインショップ利用の激増で配送車両も増えています。
そして高額な自転車だけに、移動に利用して普通に駐輪していると盗難に遭いやすい、
というのもNYCにありがちな問題です。
路上どころか、自分が住んでいる集合住宅の自転車置き場に鍵を掛けて駐輪していたのに
盗難に遭った、などという話も枚挙にいとまがありません。
街なかでも「自転車をこの辺りで盗まれました。情報提供者にはお礼を差し上げます」
と書いた写真入りの広告を見かけたりもします。
私自身も盗難が怖いので、自転車を持っていても日本にいた時ほど使っていないのが現状です。
電気アシスト付き自転車、家にあったら楽だし便利だろうな〜と思いつつ
いろいろ問題点も考えてしまって悩ましいですね。
まずはCiti Bikeで利用してみて、便利かどうか自分で確かめるというのも一つの手段かもしれません。
