もともと出不精の私ですが、年齢と共にますますその傾向が強まり、最近では殆ど出かけることもなくなりました。
そんな私を、息子達は「このままでは惚けちゃうよ!」と心配をして、温泉に行こう・・・とか、美味しいものを食べに行こう・・・とか誘ってくれるのですが、私自身は静かに家に居るのが一番落ち着くし、心が安まるのです。
それでも、気の置けない人と一緒の、気を遣わないですむ場所なら、気分転換にもなりますから、努めて出かけるようにはしています。
先週末、久しぶりに都心(銀座)まで出かけてきました。
あるホールで息子のピアノの発表会があったのです。
ピアノの発表会といえば、幼稚園児や小学生を思い浮かべますが、息子が出場した発表会の出場者は、全てが大学生以上の大人で、年齢もレベルも実に様々でした。
現役の音大生はプロのような演奏を聴かせてくれましたし、仕事をリタイアしてから、初めてピアノに触れたと思われるシニアの男性は、緊張しすぎたのか途中で演奏がストップしてしまいました。
そのシニアの男性もそうですが、仕事をリタイアしたり、あるいは子育てが一段落したり・・・と人生に一区切りが着いてから、新しい世界に足を踏み入れた年配の人達が、まるで、小学生のように緊張しながら、一生懸命にピアノに向かっています。
ミスタッチをしても、頭の中の音符が飛んで途中で演奏がストップしても、それでも何とか最後まで弾き終わったときの笑顔はまるで子供のよう・・・。
そんな人達を見ていたら、胸が熱くなりました。
全てのプログラムが終了したとき、息子が私の側に来て言いました。
「今日の人達、みんな、凄かったね!」・・・と。
息子も、人生の先輩方の前向きな生き方に、何かを感じたのでしょう。
来年の発表会にも、今回の人達に会える事を願っています。
やはり、出かけると刺激があっていいですね。
気持ちに張りが出ました。
これからは、『出不精』を返上しようと思っています。 (つもりです)
(*^_^*)