昨日は「かもめ」を観てきました。
面白かった。楽しかった。←うーん、違うな。
凄かった。←これかな!
”喜劇”だからといって、笑ってすっきり終わるのではない。
文学的な難しさはあるけど、結構笑るシーンは多かった。
だから、なんていうかすごかった。
有名な作品だから、演出によって変わる部分があるだろうし、見比べてこそ「今回のかもめはあーだ、こーだ」って言えるのかなって思う。1回きりの観劇だから、全部を理解できたとは思っていない。
でも結果的に暗い幕切れだけど、”喜劇”だなというのが少しは分かる。
登場人物がみんな自分のことしか考えてないんだよね。それでいて人間関係というのがあるから、端から見ると面白く見える。「俯瞰」とか「滑稽」ってパンフに書いてあったかな。
こういうのを好んで観たいかというと正直しんどいところもあるけど、すごくいいお芝居を鑑賞したなって思いました。
そうなんだよ、仕事帰りの夜公演って辛いのよ。
2幕終盤はかなりふわふわしてました
だって、流暢なんだもん・・・、萬斎さん。
飄々と流されるあの役をさらさらーっと演じていて、こういう人なんだろうなって思ってしまった感じ。
大竹しのぶさん、初めて舞台を観ました。
すごいよー、やっぱ女優さんだよー。それでいて、アドリプっぽい動きが面白くて、強くて
、でも“女優”役が似合っていて、すごかった。
ただセリフが「あなた、○○なんですってね」とか、徹子さんを思い浮かべるような言い回しが多かったので笑いそうになりました。本当にゴメンナサイ。
蒼井優ちゃんが、すごいなーって思いました。女優さんだなーって。
役として変化があるんだけど、恋におぼれているようでそうでもなく、女優に生き甲斐をかんじているようで会いに来るあたりはそうでもないのかなって思わせたり、女性特有のつかみ所のない感じがすごかったです。
そんな優ちゃんとちゅーした斗真さん。ほんとにね、双眼鏡覗いてるときの「ちゅー」だったから2階席なのにマジマジと見ちゃいましたよ(笑)
斗真の存在感って心地いいね。役としてそこにいて、母と、恋人と、それぞれに違う立場でそこにいて言いたいことを言い合う。強気なのも、弱ってしまうのも、気持ちが掻き乱されるのも、物語の中で自然と出てくる。
役者・生田斗真として、こうして舞台に立ち続けているのが嬉しいし、本人の努力の賜物(もしくは好きこそものの上手なれ、かな)だと実感しました。
昨日はお誕生日公演というのもあってか、会場の拍手に応えて5回は出てきてくれました。
しのぶさんが、「ちょっと前に」って感じで手を出してくれたこともありました。このときの笑顔が可愛かった(^^)
さすがにケーキは出てこないし、挨拶もなかったけど、客席から「おめでとう」って声も少しあがったし(私は席的に言えなかったから、拍手で気持ちは送ったつもり)お祝いできたかなって思ってます。
29才。
20代最後の年。
きっと斗真はいい年の重ね方をして、素敵な30才、40才、50才になっていくだろうなって思ってます。
仕事の場が映画の方がメインになりつつあるのかなって思ったりもするけど、舞台に立つときは観に行けたらと思っています。今回のような文学作品からミュージカルまで幅広く活躍してくれることを楽しみにしています。
それにしても、まさか花束渡そうとする人がいるなんて思わなかったな。観劇慣れしてるだろうに・・・
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