Q Acousticsの3050iは高能率91dBを誇る。
覚悟はしていたが、案の定、低音の厚みが出ない。
スピーカー、ウーファーが重くて低能率の方が小さな口径でも重厚な低音が出せて、ハイファイ感が味わえることは知っていた。
しかし、ウーファー2発あれば補えるかなって想像して決意した。
しかし、甘かった。
軽い低音のウーファーが2倍の数あっても、やはり低音は軽いままなのだ。
(当たり前)
ちなみに、90dB以上を高能率タイプ、80dB台のものを低能率と私はみなしている。
ここ数年で私が導入したスピーカー、
DALI ZENSOR1: 87dB
PIONEER S-CN301-LR: 81dB
B&W CM1S2: 84dB
mission LX-2: 86.5dB
と、全て低能率タイプ。
最近試聴しにいって一番気に入ったKEFもそう。
KEF LS50 Meta: 85dB
なんか、化石人類みたいな人が高能率じゃなきゃ良い音出ないなんて言ってるけど、世の中はもう彼らを取り残して逆方向に突き進んでいるわけだ。
ところが、今回の高能率Qアコースティクスを聴いて気づいたことが一つ。
低音の厚みは出ないけど、軽いウーファー(高能率)は明るい音が出てきて、中音域が実にリアルなのだ。
具体的には、ヴォーカルやギターやサキスフォンがまるで目の前で鳴っているかのようにリアルで美しいのだ。
低能率スピーカー、煌びやかな高音と重厚な低音は鳴らせるけど、そのせいで中音域が沈んでしまっていることに気がついた。
高能率のスピーカー、広い部屋で70dB以上の大音量で鳴らせれば本領発揮できるのかもしれない。
しかし、私は8畳の狭い部屋でマックス65dB程度(深夜は50dB以内)でしか鳴らせない環境。
となると、高能率スピーカーはひたすら低音が痩せていることが気になってしまう。
ヴォーカルの美しさには惚れ惚れするのだけれど…
あとは耳がエイジングされて、厚みに欠けた低音に慣れるのを待つしかない。