カナダにいらっしゃい!

カナダ留学・クリティカルシンキング専門家。Canadian Prairie/EcoCabin在住。 

カナダの大学、秋から対面授業再開

2021-03-20 10:52:01 | カナダ留学

Canadian universities to return to in-person classes this fall

「カナダの大学が秋から対面授業に戻る」

 

カナダ移民局ニュースの見出しです。

現在その計画が進んでいるとか。

もっと詳細を見てみましょう。

 

ワクチン接種が加速するカナダでは、パンデミックで完全に停止した大学教育復活への自信が戻ってきました。

9月に始まる秋学期より、前のような賑わいがキャンパスに戻るかも。

留学生たちはやっと、カナダのカナダらしい多民族が雑多に入り交じる大学から世界を学べるか。

 

状況を見守りながら。

とはPublic Health Authorityの言葉です。

 

COVID−19に関しての政府方針にそっくりそのまま従って来たカナダの大学。

もし、嬉しいことに秋学期からのキャンパス復活がかなったとしても、注意しながら歩を進めていくようです。

 

現在のカナダ入国制限からは政府承認を受けた教育機関の入学許可を持っている留学生は除かれています。

入国自体は可能です。

ただし、厳しい入国前・後の検査、ホテル強制隔離3日間(費用自己負担)その後の14日間の自己隔離などが課されています。

この制限は、一応4月末までとされていますが、政府方針では継続の模様です。

余談ですが、これを悪利用し、正式大学留学生にはとても届かないレベルの日本人を騙して必死で入国させようとしている語学学校の企みには呆れて言葉もありません。詳しくは、こちらのコラム「カナダの語学学校婆さんー留学生の命?関係ないわよ、お金さえ入れば

 

各州の大学での秋学期からの計画です。

 

British Columbia州:3月8日付でHealth Ministerから、秋学期より完全なキャンパスでの授業再開が発表されています。

それを受け、BC州の大学はそれぞれ準備を始め、どうしたら学生やスタッフの安全を守れるかの綿密な計画に入りました。

 

University of British Columbiaは、対面授業再開、対面でのリサーチ再開を発表。 また、入国時の隔離、ワクチン接種についても留学生への支援を行うと確認しました。
University of Victoriaも同じく9月からの完全な対面授業再開を計画中。他の大学(Simon Fraser University, Thompson Rivers University, Capilano Universityなど)も追随しています。

 

Alberta州

University of Albertaは9月からのキャンパスでの授業再開しながらも、遠隔地からの生徒のためにin-person+remote learningの組み合わせも選べます。
University of Calgaryは未だ考慮中、4月に秋学期からの方針を発表するそうです。
University of Lethbridgeは相当レベルの対面授業再開を計画中ですが、マスク着用、物理的距離などの方策は継続予定。

 

Ontario州

University of Torontoは対面授業選択を可能とする予定ですが、安全面での対策をした場合とされています。

University of Ottawaも、キャンパス活動の完全再開を目指しますが、オンラインとの併用のHybrid formatも提供する予定。

 

Quebec州:州政府としては、一週につき一日ペースでの対面授業再開を発表しました。マスク着用、物理的距離の徹底が条件だそうです。

 

McGill Universityは9月から対面授業再開を期待していますが、オンラインとの併用を続けます。徐々に”more regular rhythms”に戻れるように。

Concordia Universityは秋学期からは対面とオンラインとの併用を行うと。

 

(他の州、大学についてはこちらのリンクから)

 

やっと届いたいいニュースです。

日本の中学・高校を通じ、相当な時間と労力を注ぎ込み、カナダ大学レベルに達するための準備学習を行った日本からの大学留学生たち。

入学許可をもらい、胸踊らせ海を渡る準備を始めるか始めないかでカナダの国境が閉まりました。

2020年3月18日のことです。

 

日本の高校を卒業し、高いレベルのカナダ大学に入学を許可され、パンデミックでその後の計画が大きく損なわれた教え子の例をご紹介します。

 

大学からの特別な計らいで入学を先延ばしにするも、行き場のない焦燥感に苛まれ、意を決してカナダにやってやって来たのが昨年末。

マスク姿のクリスマス時期の閑散としたバンクーバー空港に降り立ちました。

大学が斡旋してくれたホテルでの14日間の隔離。 見知らぬ土地で頼る人もないまま、孤独な14日間の隔離。

まるで囚人のようだったと述懐しています。

私と相棒Robertからのサポートが唯一の人間との接触だったかも。

 

寮での生活が始まるも、物理的距離確保のためルームメートはなし。

寮でも人影はなし。 時折、ひたひたと廊下を歩く音だけが響く寮での生活。

キャンパスはガランとし、人の気配もない。

授業は寮の部屋のコンピューター画面。 クラスメートとの交流も画面越し。

生身の人間との接触を渇望し、バスに乗ってみても乾いてギスギスした社会がそこに。

 

それでも、大学から課される勉強量は半端ない。

孤独に耐えながら頑張るしかない、と。

人生全部に値するほどの寂しい経験と、異常な雰囲気のカナダ社会の中で「やるしかない」と前を向く日々。

 

そんな教え子たちを支えてきたパンデミックです。

 

あと半年足らずでやっと本物の大学が戻ってくるニュースは、この上なく嬉しいものです。

大事に大事に育てた日本の優秀な頭脳が、カナダで花開くのを待ちきれない想いです。

 

あと少し。

一緒に前を向いて、今自分に出来ることは何かを考えて。

秋学期のキャンパスを楽しみに。

 

カナダにいらっしゃい!

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