イジメ…私はいつも独りぼっちだった 【1】

教師が生徒たちに『スルーしよう』とか…ニュースであった。

以前には『葬式ごっこ』を生徒たちといっしょにやった教師もいた。

私は、高校まで、ごく短い期間を除いてずっと独りぼっちだった。


私が小学校低学年の頃、父のいとこが殺人事件を犯した。

私の住んでいる場所は田舎で、隣に住んでいたその父のいとこと私の苗字は同じ。

犯罪を犯す直前に名前を変えていたから（改名したらしい）、私は以前の名前は知っていたが、犯行時の名前は知らなかった。

結婚していて自宅に妻がいるにも関わらず、家にお金を入れず帰りもせずその愛人宅に入り浸っていたらしい。

それでその愛人と結婚したいと言っていたらしいが舅姑（両親）には許されなかったものの、愛人には結婚すると言っていたらしい。

愛人は結婚できると思っていてもなかなか煮え切らないので責めて、父のいとこはカッとなってその愛人の首を絞め布団をかぶせそのまま逃げたとか。

自分も入水自殺をしようとしてずぶぬれになつたが死にきれず、盗みをしながら逃げ回っていたらしい。

私も張り込みの刑事に、学校帰りに『家に家族じゃない男の人がいるか？』みたいな事を聞かれた。

刑事は子供だから正直に答えると思ったのだろう。

もちろんいないし…でも、我が家の屋根裏まで刑事は調べたらしい。

また、母の兄（おじさん）が農協に勤めていたけれど、その農協にまで刑事が来ていろいろ聞いたらしい。

…って、隣に住んでいる親戚ではあったが、そんな事件が起きる以前からあまり親しく付き合っていなかったのに、だから母の兄なんか会った事も名前も知らなかったくらいだけれど、警察は本当に虱潰しに調査する。

今はネットだけれど、ネットがなかった時代新聞で…田舎の殺人事件で名前と写真で大々的に報道された。

しかし、私は学校へ行くまで、詳しい事は何も知らなかった。