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東京オリンピック 5 男子エぺ団体金メダル/ TOKYO2020 5 Male Epee Team got gold!

2022-01-02 | *東京2020ボランティア Volunteer Fencing

7月30日(金)
Friday,  July 30, 2021

こちらのページは、ほぼ日本語になります。男子エペ団体初戦の大逆転、優勝候補のフランスを逆転で破った準々決勝。
目の前で目撃し、その様子も書いているので、読んでみていただけると嬉しいです。
Please be noted that this page was almost written in Japanese. Sorry!

大会も終盤になって、私もようやく慣れてきましたが、今回は初めてのエペ・チーム戦担当。
チーム戦については、ラインで多少、情報は受けていましたが、「リハーサルなしにいきなり本番!」と言うのは、あまりにも荷が重すぎます。
…ということで、1つ前の試合を見学させてもらって、スコアの入れ方を確認しようと、担当試合より1時間早く、会場に到着しました。

試合会場への入場は「関係者以外絶対立ち入り禁止」という感じで、個人戦の時より厳しく制限されていました。たとえボランティアでも、その試合の担当者でないと、入場できない感じになっていたのです。
しかし、
「団体戦のリハーサルを1度もやらせてくれなかったのに、次の試合に自分はスコアを入れなければならない。こんなの、あり得ない。だから、私は試合を見学する権利があり、紛れもない関係者だ!」と自分に言い聞かせ(?)、試合会場に入って行きました。

 

男子エペ団体/ 大逆転となったアメリカとの1回戦初戦

Team Male Epee/ Japan vs USA/ The First Round of Tournament
It was a huge upset!  Team Japan had a comeback!
   大逆転についての英語表現/DMM英会話より

試合会場に入ってみてわかったのですが、1回戦のカードは、男子エペの団体の「日本対アメリカ戦」だけでした。そして、4ピストのうち、ブルーピストだけが使われていました。
私が入った時は、試合途中で、アメリカを相手に日本は大苦戦しているところでした。団体戦は、個人戦よりも見ている関係者が多く、緊迫した雰囲気があり、私はスコアの入れ方を確認しながらも、ドキドキが止まらなくなりました。

↓下の写真のB7はBout7の略で、9試合中の7試合目という意味です。
身延選手から山田選手に代わったこの時点では、日本は16点。アメリカは23点。7ポイントの大差で負けていました。

さらにこの後、「19 - 27」と、8点差まで広がります。

私は、仲間のスコアラーの後方の壁際で、多少後ろめたい気もしましたが、「スコアの付け方の勉強、勉強」と、堂々と関係者のふり(?)をし、邪魔にならないように立ち見していました。
重要な試合ということもあったのか、私の左には日本のフェンシング関係者の年輩の男性、私の右には外国人の初老のお偉いさん(?)ぽい人が立っていました。そして、点差が広がった瞬間、私の右側の男性が、フランス語なまりの英語で、
「何で日本はこんなに弱いんだ~~?」
という感じの言葉を、ちょっと嫌みっぽく、私の左側に立つ日本人男性に投げかけたのです。私の頭越しに…
一瞬、氷つきそうな雰囲気が漂いました

第7試合は22-27で、山田選手がなんとか5点差まで詰めたところで、第8試合へ。
さらに、
見延選手に代わって出場した宇山選手の猛攻で、なんと29-31まで追い上げ、最終第9試合へ。

In the 9th bout, Kano Koki started from 29 to 31 behind. 
But you would watch the incredible scenes afterwards.

そして、ここから物凄い展開になったのです。
KANO Kokiと、名前が電光掲示された小柄で華奢な日本人選手が、背が高く、がっしりした体型のアメリカ人選手を相手に、どんどん点数を入れて行くのです。
30-31 / 31-31 / 32-31
ついに逆転しました。私の左隣に立つ日本人男性も声援を送ります。

以下、ビデオで確認したスコアを表記しておきます。左のスコアが加納選手のポイントです。
33-31 / 34-31 / 34-32 / 34-33 / 35-33 / 36-34 / 36-35 / 37-35 / 38-35 / 39-35 / 40-35
ついに日本チームは40ポイント獲得しました。
いつの間にか、右隣の外国人のお偉いさん(?)はいなくなっていました。さらに、

41-35 / 42-36 / 42-37 / 42-38 / 43-38 / 43-39 / 44-39 / 45-39

「団体戦は3選手が3試合ずつ出場し、合計9試合。5点得点するか、3分で交代」
と聞いていたのですが、小柄なKANO Koki選手は、
大柄なアメリカ人選手から、第9試合、1人で16ポイント稼いだという、あり得ないことが起きました。
ポイントが入るごとに試合が止まるので、3分と言っても、ものすごく長くやっていた気がします。

Koki gained 16 points by himself in just 9th bout!!!

「45-39」の結果だけ見れば、日本が簡単に勝ったように見えますが、実際はものすごい試合でした。
フェンシングについて殆ど知らなかった私でさえ、
「KANO Kokiって、Kokiって、いったい何者~?すご過ぎ~~‼」
と思いました。
後でわかったのですが、KANO Kokiとは、加納虹輝選手でした。それまで全然知りませんでしたが...
「Koki最高~~~!」と、どのような漢字なのかもわからなかったので、ずっと心の中で叫んでいました。もちろん、日本男子エペチームには、渾身の力を込めて拍手を送りました

 

日本 45 - 39 アメリカ
第9試合、日本が試合時間の3分まで、19秒残して、45ポイントを取ってアメリカに勝利した瞬間。

 

 

この白熱の試合は、NHK東京2020の動画配信サイト/NHK Olympic Information Siteで見れるのですが、配信は2022年1月の中旬まで…
残念です。(2022年1月中旬以降は冬季北京オリンピック情報サイトに移行)
多くの人に見ていただきたかった!なぜ、テレビで中継してくれなかったのか…

 

男子エペ団体/ 優勝候補フランスとの準々決勝

Team Male Epee/ Japan vs France/ The Quarter Final
France Team was Olympic gold medalist for Rio de Janeiro
It was a huge upset again!  Team Japan had a comeback!

この試合の後、実はいきなり準々決勝(スコアの付け方の予習に没頭し、当日は全くわかっていなかったのですが…)でした。
日本男子エペ団体はこのブルーピストで続けて試合でしたが、私はスコアラーをやるため、向かい側のイエローピストに向かいました。

余談/オメガのスタッフについて
試合前、イエローピストをサポートしてくれたオメガのスタッフと雑談する時間がありました。
スペイン語なまりがあったので、スペイン語で出身を尋ねると(久しぶりのスペイン語)、チリ出身とのこと。
実は彼は、ドイツのフェンシング関連会社のALLSTARの社員とのこと。ドイツ人選手団が着用しているユニフォームにALLSTARのロゴが入っていて、「あれが自分の会社だよ」と教えてくれました。
OMEGAはフェンシングは扱っていないので、ALLSTARを下請けにしているようです。ただ、大会パートナーの会社はOMEGAなので、ALLSTARの名前は出してはいけない。だから彼らが着用するユニフォームには、「OMEGA」のロゴが「でかでか」と入っていたというわけです。
私は、皆がオメガの社員と思いこんでいたので、びっくりでした。

因みに、彼らはドイツ勤務で、日本に来る前にドイツでワクチンを接種。日本でもホテルで2週間缶詰にされ、大会準備も本当に大変だったようです。
大会に入ってからも、朝早くから会場入りし、昼食はとらず、午後4:00-6:00の前半と後半の合間に、持ってきたパンなどをその場で食べ、さらに夜の10:00まで、また仕事。
バブル方式のせいか、私達ボランティアが利用する食堂は使えないとのことでした。さらに勤務後に外食したくても、コロナ対策でお店はほとんど閉まっているので、ウーバーイーツなどを頼んで凌いでいるとのこと。本当にお気の毒でした。「ストレス溜まりまくりでは?」と心配になりました。
「日本食が大好きなんだ~。お寿司屋さんに行きたかったな。」と話すスタッフもいて、「本当に、コロナでなければ…」と思いました。

話をイエローピストに戻します。

先ほどのチリ出身のスタッフが、
「日本はよくやったけど、今度は厳しいよ。運の悪いことに相手は前回のリオデジャネイロオリンピックで金メダルを取ったフランスだからね~」
と、言いました。まじか~~~

イエローピストは、韓国xスイス。
この頃になると、私達も少し慣れてきて、無観客な分、選手紹介の際にできる限り選手達を励ましたいと、スコアラーにもかかわらず心を込めて拍手を送っていました。
拍手をして、いいとかダメとか、何の指示もなかったので、もう良いと思うことをやるだけです。
観客席を見ると、各国の試合が終わった選手や関係者が、無観客の客席で応援に入っていて、その声援が選手達を励ましましていました。

この時期、デパ地下などは大混雑で、それと比べて、会場は全く密ではなかったのです。やはり、
「少しでも観客を入れることはできなかったのか?.......」
という気持ちは、どうしても押さえられませんでした。せめて、地元の学生や子供達に、この国際大会の雰囲気を味わって欲しかったと思いました。他では絶対に味わえない雰囲気でしたから... 

また、話が逸れてしまいましたが、この回は、私はサブに入ったので、少し余裕がありました。担当ピストから、向いの「日本対フランスの試合」がちらちら目に入り、試合の行方が気になりました。
しかも、これも大接戦のようで…

ここからは、後日NHK配信のビデオでチェックしたスコアの変遷をお伝えします。
結果がわかっているのに、ビデオを見返していくと、ドキドキが止まらないほど、すごい試合です。
第5試合から…
 日本選手 得点 日本 x フランス
⑤ Uyama     17-18 → 22-25
⑥ Kano        22-25 → 27-27
⑦ Uyama     27-27 → 33-35
⑧ Yamada    33-35 → 36-38

第8試合を終えた時、日本対フランスは、「36 - 38」。大接戦です。ただ、2点差のビハインド。ここで、Koki登場です。

第9試合目の加納選手は、やはり光っていました。

36-38 / 36-39 / 37-39 / 37-40 / 38-40 / 39-40/ 39-41/ 40-41
1点差まで詰め寄りますが、フランスの点数を超えるどころか、並ぶこともできません。

さらにここから、フェンシング3種目中、エペだけにある同時攻撃で、両サイドに点数が入る展開が続きます。
41-42/ 42-43/ 43-44

何と、あと1ポイントで、フランスが45ポイント ゲットで勝利という所まで追い詰められました。
つまり、フランスはマッチポイント。同時攻撃が認められても、日本は44-45で敗退です。

ところが、ここからのKokiの集中力が凄かった。彼の中に、プレッシャーとい言葉は存在するのでしょうか?
44-44 / 45-44
何と、逆転勝ちです!

日本 45 - 44 フランス
 
相手のフランス人選手(Yannick BOREL選手…読み方がわからない)は背も高く、がっしりしていて、細見で小柄な加納選手と比べると、倍ぐらいの大きさに見えました。

その選手相手に、ものすごい素早い動き…あんなに競った試合なのに、信じられません。

試合後、ALSTARのスタッフが、「彼と契約したいヨ~。絶対!」と言っていました

 

↓準決勝の前に、プレス席正面で、踊りのパーフォーマンスがあります。
無観客で見ている人がほとんどいなく、可哀そうでした。テレビの放映もなかったと思います...

男子エペ団体/ 準決勝

Team Male Epee/ Japan vs Korea/ The Semifinal

私の担当の試合まで時間が空くので、それを利用して昼食を食べに試合会場を離れました。


次の担当もイエローピストだったので、開始予定時間の少し前に試合会場に戻ると、まだ試合が続いていました。
イエローピスト/男子エペ団体/ 日本対韓国の準決勝です。
ところが、私はなんと、「この試合を準々決勝」と勘違いしていました~~

 

 

 

 

韓国 38 - 45 日本
↓日本が韓国に勝利した瞬間です。
宇山選手がピストに駆け上ります

 

 

「45 - 38」感動的な勝利でした。
この試合の後の試合は、午後6時以降に「テレビの放送がある」という情報が入りました。
ただ、フェンシングは日本ではそれほどメジャーなスポーツではなく、
「見てくれない人が多いのでは?」

と、不安になった私は、急いで自分の友人や知人などのグループラインを使い、出来るだけ多くの人にこの情報を伝えようと、ラインしました。
「日本男子フルーレ団体。準決勝進出!」


しばらくして、

「えっ?決勝進出でないの?ネットニュースに出てたよ!」
という友達のラインが~~~ ここで、初めて、私は自分の間違えに気付きました
何という勘違い!もう、穴があったら入りたい
つまり、あの試合で、日本は銀メダル以上が確定したわけで、だから皆あんなに喜んでいたわけです

「(私は)喜びそこねてしまった~~~」とガックシ
でも、金メダルへの期待で胸は高鳴りました~~~

 

 

男子エペ団体決勝

Team Male Epee/ Japan vs ROC/ The Gold Match

日本、遂に金メダル~~~!
(↑NHKオリンピック情報、ハイライトへのリンク)

日本 45 - 36  ロシアオリンピック委員会
 
決勝はテレビ中継され、日本はROC(ロシアオリンピック委員会)に45-36で勝利しました。
正直、初戦のアメリカ戦や次のフランス戦がものすごい大逆転だったので、それと比べると、あっけない勝利の気もしました。
卓球の混合ダブルス準々決勝で、水谷隼、伊藤美誠選手がドイツ組に大逆転勝利した感動の試合をテレビ中継で見ましたが、あれに匹敵する凄い大逆転
全試合がテレビで中継されていれば、フェンシングのドキドキ感が、もっと多くの人に伝わったのにな~と思いました。
 
ただ、今大会のこの時点まで、フェンシングはテレビでも新聞でも、ほとんど取り上げられず、ずっと悲しい思いをしてきたので、本当に良かったです。

翌日、読売新聞朝刊の1面を飾りました~~~!

ラインをした友人や知り合いから、
「テレビを見たよ」「おめでとう」「良かったね~」「教えてくれてありがとう!」
と、多くのコメントをもらい、「オリンピック反対」基調の世論の中で、ボランティアをやっている自分にとって、とても励みになりました
メダルを取れても、取れなくても、選手達は本当に素晴らしく、応援する気持ちに変わりはないと思っていたのですが、やはり、
「金メダル、最高~!!!!!」
加納虹輝選手、宇山賢選手・山田優選手、見延和靖選手、本当にお疲れ様でした。そしてありがとうございました!

東京オリンピック 6 大会ボランティア ・ フェンシング大会最終日/
TOKYO2020 6 Field Cast Fencing Competition Final

 

関連記事:
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Tokyo2020 Olympics & Paralympics Field Cast/Fencing Terms(to my site)


東京オリンピック4 大会ボランティア ・ フェンシング大会本番初日/
TOKYO2020 4 Field Cast Fencing Competition First Day

 

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