このポンプ場を管理する国土交通省と、市と、市が委託している業者が集合しての
作動検査があると自治会からの回覧でのお知らせがあり
その見学に行ってきた。
毎年行われているというこの作動検査。
いつもは入梅前に行われているそうだが
今年は例年よりも早い入梅で5月29日となったとのこと。
2018年7月豪雨による浸水被害に見舞われたわが地域。
当時、このポンプ場に設置があるポンプが作動せず
一定地域が浸水した。
通常 付近を流れる三篠川の水位はこのような感じだが
〇 川の水位が一定程度上がれば、農業用の水門を閉めて、小さな川に流れ込まないようにする。
責任者(自治会費用が支払われている)が、この作業を担っている。
〇 水門を閉めても追いつかない状況になった時に、このポンプが作動し、
奥迫川や西塚川(市が管理する小さな川)などの雨水を、三篠川に流す役割を負っている。
という仕組みになっている。
〇 このポンプは一秒間に一トンの水を処理する能力があるが
それ以上の処理が必要になれば、5トン処理ポンプ車が来て、ホースでの排水処理をする。
〇このポンプ場のポンプは重油で作動する。
ということを、初めて知った。
2018年の集中豪雨の時には、想定外の雨量で、このポンプの処理能力を超えていて、
上手く作動しなかった事実に加え、応援の5トン車が、道路の浸水で現場に到着できなかった。
またあるところでは、ポンプを稼働させる燃料である重油が、すぐには手に入らなかった
という事実確認もあったらしい。
いまどき、近くのガソリンスタンドに重油など置いてあるわけもなく
重油で作動するポンプの設置が、いまだそのままの状態であることに
ショックを受けた。
また、各省庁の担当者は、いつも同じ人とは限らず、
入札で決められる委託業者も、毎年のように変わる。
責任の所在が明確ではないことに唖然とした。
当日来ていた国土交通省のロゴが入った作業服を着ていた人に
被害者の言葉を切々と訴えた。
その担当者は、メモを取っていたが、どこまで伝わるかは不明。
とりあえずの要望である、川の中に生えている木の撤去を伝えて
今年は何も起こらないことを祈りながら帰宅した。
2018年の豪雨災害後に、このポンプ場付近に、川の様子をウェブ上で
リアルタイムに見ることのできるカメラが設置され
PCやアプリなどで、川の状況を確認できるようになった。
防災・減災は、
国や地方自治体はもとより、一人一人が自分の命は自分で守る意識に立ち
そのうえで、地域での連携協力の必要性を認め合い
何もない時からの話し合いにより、共通認識を高める努力なくしては
成り立たないことを、深く感じた。