コリー専門マザーレイク犬舎 http://motherlakecollie.sakura.ne.jp/index.html
一気に気温が上がりましたね。今のところ、まだ蚊は見かけていませんが、ハエは元気よく飛び回るようになりました。そろそろ、フィラリア予防の季節になりましたね。
フィラリア予防は、蚊を見かけたら、すぐにやらなくてはならないのではなく、見かけてから、1カ月以内(45日までセーフ)に投薬すればよいので、早くても、この地方なら5月上旬から始めればいいわけです。
で、今年、ちょっと困ったことになりました。
我が家では、毎年コリーには安全性が高いモキシデクチン製剤のモキシハートタブを購入しています。数年前までは錠剤のモキシデック錠でしたが、生産終了となったので、同じ成分でオヤツタイプの、モキシハートタブに切り替えていました。
ところが!!
なんと、またも、モキシハートタブが欠品中なのだそうです。すでに新たに生産されていないということで、現在購入できるのは、それぞれ獣医さんのところにある、在庫品だけなのだそうです。
1頭とか、2頭とかの分なら、ワンシーズン分くらいは、どこの病院でもまだ在庫があるかもしれません。でも、我が家のように、10頭分ともなると、当然「箱買い」ですので、もはやワンシーズンまとめ買いは不可能・・・。
欠品の理由は、メーカーが国に承認を得ていないとか??だそうで、承認を得たとしても、それから生産にかかるので、販売可能になるのは早くても3ヵ月後からなのだそうです。なので、もしかしたら、シーズンの後半には入手可能になるかもしれないけど、約束はできないということなので、困ったものです。
というわけで、やむなく、今シーズンはミルベマイシンを購入することにしました。マークとローズだけの頃は、ミルベマイシンでしたし、コリーのブリーダーさんで、ミルベマイシンを使っている方も多くいらっしゃいますので、投薬量に注意すれば、安全です。
ということで、我が家の子犬達のオーナー様には、モキシハートをおすすめしていましたが、もし、かかりつけの病院で欠品ということでしたら、ミルベマイシンに代えてみてください。在庫があれば、モキシハートを購入できると思うので、予防を始めるのが5月からだとしても、早めに購入した方がいいかもですね(早いもん勝ち!)。
ミルベマイシンを使用するにあたって、気を付けるのは、体重あたりの投与量です。あくまで、我が家の場合なので、参考までに…なのですが。
たとえば、体重21キロだったら。
病院で処方されるのは、ミルベマイシンA10というサイズで、これは20キロから40キロまでに適用となっています。
ですが、コリーの場合、mdr1欠損だったとしたら、副作用が出る可能性があります(コリーと薬を参照してね)。
ワカチーが子犬の頃、体重5キロ時に、5~10キロ用の錠剤を飲ませたところ、嘔吐、ふらつき、震えなどの中毒症状が出ました。それ以来、ミルベマイシンの場合は、少な目の量を投薬するようにしています。
つまり、体重が5キロなら、5~10キロ用ではなく、2.5~5キロ用を使います。同じ理由で、今回私が購入したのは10~20キロ用の錠剤(A5)です。我が家のコリーズは18~34キロですが、フィラリア駆虫を目的とするのなら、20キロまでのこれで十分です。
大丈夫なの?って、疑問に思われると思いますが、ミルベマイシンはフィラリアだけでなく、お腹の虫にも効く薬なので、この、お腹の虫にも効く量で設定されています。お腹の回虫などに比べると、フィラリアはずっと少ない薬量でも駆虫できるのです。
つまり、たとえば・・ですが。
回虫駆虫にはミルベマイシンは5mg必要なので、5mgの錠剤である。しかし、フィラリアは1mgあれば駆虫できるので、フィラリア駆虫を目的とするなら、本来は1mgあれば良い。
回虫はいないし、いたとしても成犬ならあまり気にしない(少数なら)。フィラリアだけ駆虫できればよい。
となれば、1mgで良いわけで、1mgの錠剤があれば、それでいいわけです。安全性が高いとはいえ、量が多いと副作用がでるわけですから(要慎重投与)、薬量はできるだけ少ないほうが良いですよね。もし、回虫がでたとしたら、その時だけ、回虫用の駆虫薬を使えばいいわけです。
細かい計算をしたことがないのですが(ずぼら)、説明書に書かれている半分くらいの量でも、フィラリア駆虫には十分効果があるそうです。もし、愛犬の体重が微妙ということでしたら、錠剤を少し削ったり、割ったりしても良いと思います。
ちなみに、モキシハートには、回虫駆虫効果はありません。モキシハートの場合は、ちゃんと説明書通りに投薬しなくてはならないということです。フィラリアに特化しているので、その分、少しお安いようです。
ともあれ、来シーズンにはモキシハート復活してほしいです。
それから、最近増えてきた、ノミダニ駆虫と一緒になった複合タイプの飲み薬ですが。。
私としては、あまりお勧めしていません。フィラリア駆虫薬の成分として、ミルベマイシンが使われていることが多いですが、上記のように、ミルベマイシンの量に注目して薬量を減らすということができません。減らしたら、ノミダニへの効果が薄れてしまいますから。
体重によっては、ミルベマイシン上限の量で投薬することになります。また、万が一、副作用が出た場合、どの薬剤が原因なのか、分かりにくくなります。さらに、すぐに代謝されて排泄されるフィラリア駆虫薬と違い、効果が1~3ヵ月続くノミダニ駆虫薬は、それだけ長期間、体内に残留するわけです。人間の薬で、そんなのはありませんよね。
私としては、フィラリアとノミダニは切り離して、フィラリアは飲み薬、ノミダニは皮膚表面に作用するタイプと、別々に使うことをおすすめしています。割高になるかもしれませんが、万が一、副作用が出たりした場合、対応しやすくなります。
でも、近所の獣医さんなんかがそうなんですが、最近は複合タイプの薬しか扱っていないという獣医さんが増えてきているみたいなんですよね。フィラリアはやるけど、ノミダニはやらないって飼い主さんもいるので、複合薬にしちゃえば、いやおうなしにノミダニも一緒にってことになるから、そうなれば利益が大きいからでしょうね。
それから、複合タイプの薬には、フィラリア駆虫薬として、コリーには嫌忌な薬剤(イベルメクチンなど)が使われていることもあります。商品名からはわかりにくいので、必ず、フィラリア駆虫薬は何が使われているか、調べてくださいね。
モキシハートタブに関してネットで調べていたらこちらのblogにたどり着き拝見させていただこきました。
私はMDR-1キャリアのホワイトシェパードを飼っております。ですので、モキシハートタブが販売されないのはとても困っております。
ひとまず、モキシデクチンを使ったフィラリアのスポットタイプのアドボケートというものを使って今年はしのぎたいと思っています。
私もモキシハートタブが再販されることを願います。突然のコメント失礼いたしました。