3.科学的根拠に根ざしたがん予防ガイドライン「日本人のためのがん予防法(5+1)」
国立がん研究センターをはじめとする研究グループでは、日本人を対象としたこれまでの研究を調べました。その結果、日本人のがんの予防にとって重要な、「禁煙」「節酒」「食生活」「身体活動」「適正体重の維持」の5つの改善可能な生活習慣に「感染」を加えた6つの要因を取りあげ、「日本人のためのがん予防法(5+1)」を定めました。
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科学的根拠に基づくがんリスク評価とがん予防ガイドライン提言に関する研究 がん予防法の提示 日本人のためのがん予防法
これから紹介する5+1のがん予防法を実践することで、あなた自身の努力でがんになるリスクを低くしていくことが可能です。5+1のがん予防法をどのように実践すればよいのか、具体的に説明していきます。
1)禁煙する
(1)たばこは吸わない
日本人を対象とした研究から、たばこは肺がんをはじめ、食道がん、膵臓すいぞうがん、胃がん、大腸がん、肝細胞がん、子宮頸がん、頭頸部がん、膀胱ぼうこうがんなど、多くのがんに関連することが示されました。たばこを吸う人は吸わない人に比べて、何らかのがんになるリスクが約1.5倍高まることが分かっています。
(2)他人のたばこの煙を避ける
受動喫煙でも肺がんや乳がんのリスクは高くなります。たばこは吸う本人のみならず、周囲の人の健康も損ねます。
禁煙はがん予防の大きく確実な一歩。吸っている人は禁煙し、吸わない人はたばこの煙をなるべく避けて生活しましょう。
禁煙の方法~ひとりでやろうとせず専門医に相談~
まずは喫煙のリスクを理解することから始めましょう。禁煙外来など専門家と共に取り組むことも成功への近道です。要件を満たしていれば、保険診療で禁煙補助薬を使った禁煙プログラムなどの禁煙治療を受けることができます。地域の医療機関を探し、ぜひ禁煙に取り組んでみましょう。
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