“宣言延長”に動く中…協力金「不公平」に苦しむ店
政府は、今月7日に期限を迎える緊急事態宣言について、首都圏や関西圏などは、宣言を延長する方向で調整していることを明らかにしました。 ■一日6万円の協力金に対し…店の固定費“月1000万円” 政府は時短要請に応じた飲食店に対して支払われる一日6万円の協力金について、店の事業規模に応じて支援できるよう見直しを検討するとしています。 しかし、実現にはまだ時間がかかりそうです。 東京・有楽町にあるビアレストラン「バーテン バーテン」も3週間、時短要請に応じてきましたが、苦しい表情を隠しません。 曽根崎武吉社長は「想定内ではあったんですが、やはりこの緊急事態宣言の最中は売り上げが5分の1以下になるので、厳しい時間が続くのかな」と話します。 一日6万円の協力金をもらう予定ではありますが、120席ある店の固定費は月に1000万円かかるため、経営は苦しくなる一方です。 なんとか赤字を減らそうと、苦渋の判断をしました。メニューの削減です。 定番メニューであるサラダや生ハムどの食材を仕入れることをやめました。 他にも人件費を削減するために、アルバイトの数も大幅に減らしています。 あの手この手を使って苦境を乗り越えようとしていますが、やはり一律の協力金は「不公平」だと訴えます。 曽根崎社長は、「営業規模とか売り上げだとか、そういったものが全然、違うと思うんですよね。そういったものに応じて我々、毎年、高い法人税も払っていまして、売り上げなども申告しているわけですから、そういったものに応じた協力金にして頂くことはできないのかなと常に思っております」とも話します。 ■客数半減も“協力金なし”の麻雀店は… さらに、協力金が支払われない店にとっても悪夢の延長となります。 東京・六本木の麻雀店は緊急事態宣言下で予約のキャンセルが相次ぎ、客数は半減したといいます。 現在、東京都が定めている協力金の対象は飲食店のみで、その他の業種に対しては時短の“お願い”にとどまっているため、協力金の支払いはされません。 店の固定費は月に120万円、消毒のための追加費用もかかり、苦しい経営が続いています。 麻雀店と飲食店で(一日)6万円の協力金が出る、出ないの差があることについて、麻雀店の店長は、「業種に応じてというのは正直、納得できないですね。働いている人間は税金、納めていますから一律で。遊興施設で働いている人間たちは生活苦に陥ってもいいのか、そこが一番ですね」と話します。
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