殺しのドレス - goo 映画
昨日、WOWOWにてブライアン・デ・パルマ監督の1980年の「殺しのドレス」を見た。
この作品を見るのは、昔TBSの月曜ロードショーで放送した物を見て以来で、全長版を見るのは今回が初めて。
映画の内容は、ニューヨークを舞台にあるセクシーな中年の人妻が殺された事件をめぐって展開する心理劇的サスペンス映画。
オープニングから、美しいピノ・ドナジオのスコアをバックに、アンジー・ディッキンソンのシャワーシーンから始まるのだが、あれっ、磨りガラスごしのヌードとアップになるヌードが明らかに違う、まぁ、これはその後デ・パルマが作る「ボディ・ダブル」で種明かしをしているので、ご愛嬌、しかし、いきなり大胆な出足。
美術館のシーンはいいね、迷路のように入り組んだ館内をカメラが縦横無尽に動き回り、セリフが無いのに主人公の感情の移り変わりが見ている者に伝わる、デ・パルマの腕の見せ所のシーン、それにしても、このシーンからエレベーターの殺人シーンまでセリフは一言だけ、優に10分弱くらいあるのに、映像だけで雄弁に語っている。
ここから、ネタバレになりますので自己責任でお願いします。
主人公と思っていた、デッキンソンが映画の途中で殺されてしまうパターンは正にヒッチコックの『サイコ』、そう、この作品は『サイコ』を模倣した作品なのだが、ドナジオのスコアといい、犯人目線など、ヒッチコックを目指しているのだけれど、ダリオ・アルジェントがMIXされて、どこかイタリアっぽいテイストを感じる。
主人公は、殺人を目撃したナンシー・アレンにバトンタッチされ、警察に泳がされて犯人探しが始まるのだが、ナンシー・アレンが若いねぇ、顔がパンパン、でもこの時が一番いいね、「1941」とか出演していた時期で絶頂期って感じだね。
殺人現場を目撃したアレンは犯人に必要に追われるのだが、地下鉄のシーンが面白い、ホームでの黒人グループに絡まれ電車に逃げ込むが警官にも怪しまれ、犯人にも狙われるは、黒人グループも追ってくるというダブルのサスペンスを旨く映像を整理して盛り上げる。
アレンは、ディッキンソンの息子と協力して犯人を追い詰めるのだが、警察も二人を泳がせすぎで間一髪の所まで助けてくれない、いくら売春婦と遺児でも、これは酷い。
犯人が性倒錯者というのも「サイコ」と一緒だが、「サイコ」と違い犯人の掘り下げが無いので説得力に欠けるのが難点だが、途中、何度も鏡を使って犯人の二重の性格を示しだすシーンがあり、観客にもヒントを与えてくれる。
最後のサスペンスシーンも「キャリー」のオチと一緒だが、結構ハラハラドキドキさせるデ・パルマらしいラスト。
「サイコ」のような大傑作ではないが、個人的には大好きな作品、昨日見て感じたのは、デ・パルマって監督は、その後の作品を見ても判るとおり、階段を使ったシーン作りが好きなんだなって事を感じた、それからマイケル・ケインをチョイスしたのも作品の成功の一因になる、それと出てくる女性が、みんな金髪というトリックに騙されていたことに気づいた。
『殺しのドレス』と、ブライアン・デ・パルマ監督作品と、ヒッチコック監督の『サイコ』のDVDはコチラをクリック。


キャリー<特別編>(期間限定) MGBSA-16149
ボディ・ダブル(期間限定) SPB-10582



昨日、WOWOWにてブライアン・デ・パルマ監督の1980年の「殺しのドレス」を見た。
この作品を見るのは、昔TBSの月曜ロードショーで放送した物を見て以来で、全長版を見るのは今回が初めて。
映画の内容は、ニューヨークを舞台にあるセクシーな中年の人妻が殺された事件をめぐって展開する心理劇的サスペンス映画。
オープニングから、美しいピノ・ドナジオのスコアをバックに、アンジー・ディッキンソンのシャワーシーンから始まるのだが、あれっ、磨りガラスごしのヌードとアップになるヌードが明らかに違う、まぁ、これはその後デ・パルマが作る「ボディ・ダブル」で種明かしをしているので、ご愛嬌、しかし、いきなり大胆な出足。
美術館のシーンはいいね、迷路のように入り組んだ館内をカメラが縦横無尽に動き回り、セリフが無いのに主人公の感情の移り変わりが見ている者に伝わる、デ・パルマの腕の見せ所のシーン、それにしても、このシーンからエレベーターの殺人シーンまでセリフは一言だけ、優に10分弱くらいあるのに、映像だけで雄弁に語っている。
ここから、ネタバレになりますので自己責任でお願いします。
主人公と思っていた、デッキンソンが映画の途中で殺されてしまうパターンは正にヒッチコックの『サイコ』、そう、この作品は『サイコ』を模倣した作品なのだが、ドナジオのスコアといい、犯人目線など、ヒッチコックを目指しているのだけれど、ダリオ・アルジェントがMIXされて、どこかイタリアっぽいテイストを感じる。
主人公は、殺人を目撃したナンシー・アレンにバトンタッチされ、警察に泳がされて犯人探しが始まるのだが、ナンシー・アレンが若いねぇ、顔がパンパン、でもこの時が一番いいね、「1941」とか出演していた時期で絶頂期って感じだね。
殺人現場を目撃したアレンは犯人に必要に追われるのだが、地下鉄のシーンが面白い、ホームでの黒人グループに絡まれ電車に逃げ込むが警官にも怪しまれ、犯人にも狙われるは、黒人グループも追ってくるというダブルのサスペンスを旨く映像を整理して盛り上げる。
アレンは、ディッキンソンの息子と協力して犯人を追い詰めるのだが、警察も二人を泳がせすぎで間一髪の所まで助けてくれない、いくら売春婦と遺児でも、これは酷い。
犯人が性倒錯者というのも「サイコ」と一緒だが、「サイコ」と違い犯人の掘り下げが無いので説得力に欠けるのが難点だが、途中、何度も鏡を使って犯人の二重の性格を示しだすシーンがあり、観客にもヒントを与えてくれる。
最後のサスペンスシーンも「キャリー」のオチと一緒だが、結構ハラハラドキドキさせるデ・パルマらしいラスト。
「サイコ」のような大傑作ではないが、個人的には大好きな作品、昨日見て感じたのは、デ・パルマって監督は、その後の作品を見ても判るとおり、階段を使ったシーン作りが好きなんだなって事を感じた、それからマイケル・ケインをチョイスしたのも作品の成功の一因になる、それと出てくる女性が、みんな金髪というトリックに騙されていたことに気づいた。
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