読売新聞: 京都府立医大元教授の降圧剤論文、全て撤回
降圧剤「バルサルタン」の臨床試験に関する京都府立医大の論文が相次いで撤回された問題で、同大学の松原弘明・元教授(56)=今年2月末に辞職=らが、海外の学術誌に発表した関連論文3本が新たに撤回されていたことが、大学への取材でわかった。
元教授らが発表したこの薬の臨床試験関連の論文は計6本あり、すでに撤回されていた3本と合わせ、すべてが撤回されたことになる。
大学によると、新たに撤回されたのは、欧米の学会誌2誌に2011~12年に掲載された3本の論文。高血圧患者に対するバルサルタンの血管保護効果などを調べた内容で、両誌は撤回の理由を明らかにしていない。
同大学は3月に、昨年末と今年2月に元教授らの論文3本が撤回された問題で、検証チームを設置、論文の調査を進めている。
(2013年4月21日10時06分 読売新聞)