
12 テレパシーメッセージ
美寿穂は遠くを見つめながら
呟いた…
「この広い世界もさ…遊園地みたいに
皆んなが純粋な笑顔で
幸せならいいのにね…」
裕也は美寿穂の言葉に
何かしら意味深なメッセージが
込められて要ると肌で感じとったが
あえて簡単な返事を選んだ
「そうだね…美寿穂ちゃんてさ
やっぱり優しいね…」
「…」 「…」
二人の沈黙の間には
恋の手前のわかり合える様な感覚が
恥ずかしそうに挟まっていた…
「わぁ〜!裕也君〜!観覧車もう
下まで来ちゃったよ〜!」
何かを誤魔化すかの様に美寿穂が
茶目っ気たっぷりで叫んだ…
辺りはイルミネーションが輝き
閉園のテーマが流れ始めた頃
「うし!んじゃ最後に皆んなで
写真とろ〜!」
光博の提案で
更に4人はせーのでジャンプした
遊園地のエントランスで
想い出がパッケージされた
「今日は楽しかったね〜!
んじゃまたね〜!!」
4人の若者の はしゃぐ声が
いつものリアルな現実に
うずもれていく…
皆んなとお別れした後の帰り道
裕也は心の中のモヤモヤを
誰かに伝えたいと思い始めていた…
To Be Continued…
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