カプラーとは、Nゲージにおける車両間の連結器のことです。
実際の鉄道ではあまり注目するポイントではないのですが、Nゲージにおいては特に重要かつ、複雑な要素の一つです。
カプラーは各社から様々な形状のものが発売されていて、ここでは代表的なものを一部紹介します。
※あくまで所管は当方が一年鉄道模型を体験しての感想です。
1、アーノルドカプラー
Nゲージで最も基本的なカプラーです。Nゲージを製造する主要メーカー全てで採用されています。
連結と分離が非常に容易な為、幅広い電車、気動車、貨車で使われています。特に貨物車両やそれを引っ張る機関車は、このカプラーのまま運用することが多いです。
全社で構造が共通のため、他社間でも問題なく繋がられるのが利点です。
万能に見えますが、欠点は車両間が広くなりリアルさに欠けることと、カーブや起伏で外れやすいことです。
電車や気動車では別のカプラーに交換されることが多いです。
2、密連カプラー
実際の鉄道と似たリアルなカプラーです。車両間も実車のように狭く、見た目がリアルな為、写真のように併結する車両の先頭に使われたりもします。
最大の欠点は、各社ごとに形状が異なる上、各社に複数種類が存在する為、非常にややこしいことです。同じ会社の密連カプラー同士でも、種類が異なると接続できません。
また、リアルな反面、家庭用のNゲージのカーブは急な為、脱線を引き起こすことも多々あります。
基本的には車両ごとに指定された密連カプラーを使用しますが、上級者になると密連カプラーを加工して、他社間でも併結できるようにしたり、他社の車両に気に入った密連カプラーを装着するなど、多用な使われ方をします。
3、ナックルカプラー
アーノルドカプラーの扱いやすさと、密連カプラーのリアルさを併せ持ったカプラーです。
気動車のように先頭車両を多重に繋げる編成や、貨物列車の連結部をリアルにする用途で使われることが多いです。
各社で形状は若干異なりますが、連結できる場合もあります。
連結や分離がしやすい点から、「マグネティックカプラー」という、マグネットに反応して連結を操作できるものも存在します。
欠点はカーブで外れやすいことと、密連カプラーほどはリアルではないこと、やや破損しやすいことなどが挙げられます。
4、新幹線のカプラー
特に名前は定まっていませんが、新幹線は特殊なカプラーのものがほとんどです。
幌と一体になっているものも多く、基本的には加工はできません。
TOMIXの新幹線は「通電カプラー」という独自のものが採用されていて、レールからの電気の供給を均等化させる特徴があります。
欠点は普通の車両で通過できるカーブでも新幹線だと通過できず、脱線することです。
5、ダミーカプラー
一見、密連カプラーに見えますが、連結用ではないダミーのカプラーです。先頭車や後尾車に使用されます。
見た目だけよくすることが目的なので連結機能はありません。
ただ、併結が前提の車両の場合は、ダミーカプラーではなく元から密連カプラーが装着されている場合もあります。
触った時に首を振れるかどうかで見分けることは可能です。
このように、多種多様なカプラーがあり、初心者には特に易しくありません。
そもそも、カプラーは初期のものでも鉄道模型を楽しむには問題なく、中級者以上の楽しみと言えます。
まずは、メーカーが推奨する説明書通りのカプラー交換を体験して、どのような特性があるのか、自分なりに理解していくことが重要です。