新アリーナ計画中止/長坂市長へ推進派継続要望/三遠ネオ社長表敬訪問は完全非公開に
2024/11/22
豊橋公園での多目的屋内施設(新アリーナ)計画の中止に向け動き出した豊橋市の長坂尚登市長に対し、翻意を促そうとする働きかけが活発化している。
長坂氏は同計画の中止を訴え、10日投開票の市長選で初当選した。初登庁した18日にさっそく、事業者との契約を解除するための手続きに入るよう担当部署に指示を出したと表明した。
建設推進派の自民党は、長坂氏に直接働きかけている。契約解除手続きの指示があった18日には市議団が、事業は市議会の議決を経ているとして「継続し推進していただくことを強く求めます」と申し入れた。
同市選出の愛知県議3人が20日に連名で行った申し入れでは、同党の東三河県議団を含め新アリーナ計画に県議会で5500万円の補助金が議決されていると指摘。「市のみならず東三河地域と県との連携の中で進めている事業」だとして「継続いただくことを強く要望いたします」とした。
21日には、プロバスケットボールBリーグ1部三遠ネオフェニックスの運営会社の水野晃社長が長坂氏を表敬訪問した。新アリーナが建設されない場合、三遠は参入が決まっている2026年からの新トップリーグ「Bプレミア」の要件を満たせず、ライセンスを取り消される可能性がある。
機微に触れる問題の性格を反映してか同社は面会の時間や場所を伏せ、あらかじめ報道機関に取材は控えるように要請。完全非公開だったため、両者の間で具体的にどのようなやりとりがあったのかは不明だ。