現時点の話ですが、二周年記念誌は二冊セットになりそうです。汗
というか8月に一冊完成し、9月に二冊目をご紹介できるかもという・・・
これに関しては構想が一冊に収まりきらなかったという私の力不足が第一要因なのですが、もうひとつの原因として、私自身がブログの開設日を9月だとカンペキ勘違いしていたことが挙げられます。汗
あれ?変だなと思ってこないだ確認しなおしたら、開設日はなんと8月16日でした。わあ一ヶ月間違った!泣 まだ間に合うと思ってだらだら書いてしまった作品があるのでした。
・・・ということで多分二冊セットです。でもそろえなきゃ話が通じないということは全くないので、どうぞご負担のないようにお求めご検討くだされば助かります。。。。
以下、目下執筆中の「レインツリー」二次本文です。
伸行は困ったように笑った。
「ここで俺が初めてじゃないって言ったら、拗ねるん?」
「……そんな子どもじゃないです」
言ってからひとみは両手で顔を覆った。
「って言えたらかっこいいんだろうけど、だめ。やっぱり少し、ううん、すごく気になります。伸行さんがつきあってたのはどんな人だったんだろうとか、ど、どのぐらいしたんだろうとか」
ごめんなさいメンドクサイ女で。
ひとみは顔を隠したまま喚いた。手のひらで覆いきれていない部分が真っ赤に染まっているのが見える。
それを見たら不意に伸行の肩から力が抜けていくのが分かった。
仰向けになったひとみの髪に触れる。
「メンドクサクない。いや、メンドクサクナイわけじゃないけど、それでもいい」
好きや。声のトーンを落として囁く。
ひとみは指の合間から伸行を窺った。そうっと。
そこで待っていたのは、はにかんだ少年のような優しい伸行の微笑だった。
思わず、顔を隠す手を緩める。
なあ、と短くなったひとみの髪を撫でながら、伸行は語りかける。
「確かに俺は君が初めての女のひとじゃない。でもそんな、君が引くほどたくさんの人と付き合ったわけやない」
何人ってきっちり数まで言うてまうのは、簡単やけど俺は嫌や。そこだけはきっぱりと言う。かすかにひとみの眉間が曇る。
「つうか心配するほどそんなにモテへんよ、って……言っててなんや悲しいけど、ほんまや。でも今は君だけや。心底君に惚れてる。これじゃあかんか」
「……あかんことは、ないですけど」
くしゃ、とそこでひとみの顔が歪んだ。
泣き笑いになる。
「もう少し早く、伸さんと出会いたかったなあ、あたし」
できれば他に付き合った女の人よりも。
いっとう最初に。
ひとみの口から本音の本音がこぼれ落ちた。
「やっぱり嫉妬深いですよね、あたし。だめだなあ」
「――ひとみ」
たまらない。伸行はひとみに覆いかぶさって唇を奪う。筋肉に硬く覆われた重い男の身体に押さえ込まれ、一瞬ひとみは竦んだが、抵抗するつもりはなく大人しく伸行のキスを受け入れた。
だめなことなんかあるか。こんな可愛く妬いてくれて。
あかん、――理性がとんでまう。
好きや。
自分が何を口走っているのかもわからない。それほどひとみが愛しくて仕方がなかった。
両の頬を手で挟みこんで夢中で唇を吸った。たどたとしくも応えてくれる柔らかい唇が間近にあり、伸行は自分が既に抑えが利かないことを知る。
組み敷いたひとみの身体もなんとも言えず柔らかくて気持ちいい。肉付きが特にいいというわけではないのに、女性特有のふくよかさが自分の身体を押し返す様は、伸行を昂ぶらせるのには十分の効果があった。
もうずっと我慢していた。若い肉体にセーブをかけていた。
ひとみでそういうことを考えないようにしようと。妄想の中とはいえいやらしいことを想像すると、なんだか彼女を穢してしまう気がして、微妙に、かつ必死に避けていた。
でも、この辺りが限界だった。
伸行の肉体が欲しいと言っている。ひとみの全部を奪いたいと乞う。
それはもう伸行本人にも抗えない強い欲求だった。
「ま、待って伸さん」
必死に息継ぎをして、伸行の口から逃れ、ひとみはやっとのことで言った。
「ちょっとだけ待ってください。私、シャワーだけでも浴びたい」
その間だけ待って。お願い。
必死に振り絞った声がかぼそく震えている。
怖いのか、恥ずかしいのか、それともどっちともなのか、見極める冷静さは今は伸行には残されておらず。
心では「いいよ、分かった」と頷いておきながら、勝手に口が裏切る。
「あかん、待てへんよ」
「え」
怯えが瞳に走る。あ、しもた、と思ったがもう撤回はできず。
「俺は別に気にせえへんから。このままでしよ」
しよ、って……。
「や、そんなこと、」
ひとみが身を捩る。抵抗にもなっていない動きの腕をやすやすと押さえ込んで、伸行は言った。
「それか、浴びるんなら一人でじゃなく俺と一緒かどっちかや。二択で決めて」
もう君と一秒かて 離れていとうないんや。
駄々っ子のようにひとみの胸にしがみつく伸行。
「そんな、あ」
後ろの甘い声は、伸行の手がとうとう服の中に潜り込んできたためはからずも漏らしてしまう。
「し、伸さん、っ」
ひとみは喘いだ。喘ぐほど、伸行に火をつけるとも知らず。
「好きや。ひとみ、ごめんな」
遮二無二彼女の身体をまさぐり、体温と肌の質感を手のひらで確認していく伸行。手の位置が心臓に近い場所をまさぐるたび、びくっびくっと身を捩じらすひとみの感度は良好だ。
「いや、っ……。伸さん、意地悪」
初めて甘い鳴き声を聞いた。聞けた。
伸行はごめんと繰り返しつつひとみの肌を暴いていく。
けっして意地悪するつもりはないんやけど。
君が欲しくて。おかしくなってまうわ。
いや、もう完璧おかしなってもうたかもしれん。それくらい、ひとみの鳴き声は愛らしく特別な光沢を纏っていた。
脳髄、灼かれてまう。そんな焦燥に駆られながら、伸行は自分も衣服を剥ぎ取るように脱いで裸になった。
web拍手を送る
というか8月に一冊完成し、9月に二冊目をご紹介できるかもという・・・
これに関しては構想が一冊に収まりきらなかったという私の力不足が第一要因なのですが、もうひとつの原因として、私自身がブログの開設日を9月だとカンペキ勘違いしていたことが挙げられます。汗
あれ?変だなと思ってこないだ確認しなおしたら、開設日はなんと8月16日でした。わあ一ヶ月間違った!泣 まだ間に合うと思ってだらだら書いてしまった作品があるのでした。
・・・ということで多分二冊セットです。でもそろえなきゃ話が通じないということは全くないので、どうぞご負担のないようにお求めご検討くだされば助かります。。。。
以下、目下執筆中の「レインツリー」二次本文です。
伸行は困ったように笑った。
「ここで俺が初めてじゃないって言ったら、拗ねるん?」
「……そんな子どもじゃないです」
言ってからひとみは両手で顔を覆った。
「って言えたらかっこいいんだろうけど、だめ。やっぱり少し、ううん、すごく気になります。伸行さんがつきあってたのはどんな人だったんだろうとか、ど、どのぐらいしたんだろうとか」
ごめんなさいメンドクサイ女で。
ひとみは顔を隠したまま喚いた。手のひらで覆いきれていない部分が真っ赤に染まっているのが見える。
それを見たら不意に伸行の肩から力が抜けていくのが分かった。
仰向けになったひとみの髪に触れる。
「メンドクサクない。いや、メンドクサクナイわけじゃないけど、それでもいい」
好きや。声のトーンを落として囁く。
ひとみは指の合間から伸行を窺った。そうっと。
そこで待っていたのは、はにかんだ少年のような優しい伸行の微笑だった。
思わず、顔を隠す手を緩める。
なあ、と短くなったひとみの髪を撫でながら、伸行は語りかける。
「確かに俺は君が初めての女のひとじゃない。でもそんな、君が引くほどたくさんの人と付き合ったわけやない」
何人ってきっちり数まで言うてまうのは、簡単やけど俺は嫌や。そこだけはきっぱりと言う。かすかにひとみの眉間が曇る。
「つうか心配するほどそんなにモテへんよ、って……言っててなんや悲しいけど、ほんまや。でも今は君だけや。心底君に惚れてる。これじゃあかんか」
「……あかんことは、ないですけど」
くしゃ、とそこでひとみの顔が歪んだ。
泣き笑いになる。
「もう少し早く、伸さんと出会いたかったなあ、あたし」
できれば他に付き合った女の人よりも。
いっとう最初に。
ひとみの口から本音の本音がこぼれ落ちた。
「やっぱり嫉妬深いですよね、あたし。だめだなあ」
「――ひとみ」
たまらない。伸行はひとみに覆いかぶさって唇を奪う。筋肉に硬く覆われた重い男の身体に押さえ込まれ、一瞬ひとみは竦んだが、抵抗するつもりはなく大人しく伸行のキスを受け入れた。
だめなことなんかあるか。こんな可愛く妬いてくれて。
あかん、――理性がとんでまう。
好きや。
自分が何を口走っているのかもわからない。それほどひとみが愛しくて仕方がなかった。
両の頬を手で挟みこんで夢中で唇を吸った。たどたとしくも応えてくれる柔らかい唇が間近にあり、伸行は自分が既に抑えが利かないことを知る。
組み敷いたひとみの身体もなんとも言えず柔らかくて気持ちいい。肉付きが特にいいというわけではないのに、女性特有のふくよかさが自分の身体を押し返す様は、伸行を昂ぶらせるのには十分の効果があった。
もうずっと我慢していた。若い肉体にセーブをかけていた。
ひとみでそういうことを考えないようにしようと。妄想の中とはいえいやらしいことを想像すると、なんだか彼女を穢してしまう気がして、微妙に、かつ必死に避けていた。
でも、この辺りが限界だった。
伸行の肉体が欲しいと言っている。ひとみの全部を奪いたいと乞う。
それはもう伸行本人にも抗えない強い欲求だった。
「ま、待って伸さん」
必死に息継ぎをして、伸行の口から逃れ、ひとみはやっとのことで言った。
「ちょっとだけ待ってください。私、シャワーだけでも浴びたい」
その間だけ待って。お願い。
必死に振り絞った声がかぼそく震えている。
怖いのか、恥ずかしいのか、それともどっちともなのか、見極める冷静さは今は伸行には残されておらず。
心では「いいよ、分かった」と頷いておきながら、勝手に口が裏切る。
「あかん、待てへんよ」
「え」
怯えが瞳に走る。あ、しもた、と思ったがもう撤回はできず。
「俺は別に気にせえへんから。このままでしよ」
しよ、って……。
「や、そんなこと、」
ひとみが身を捩る。抵抗にもなっていない動きの腕をやすやすと押さえ込んで、伸行は言った。
「それか、浴びるんなら一人でじゃなく俺と一緒かどっちかや。二択で決めて」
もう君と一秒かて 離れていとうないんや。
駄々っ子のようにひとみの胸にしがみつく伸行。
「そんな、あ」
後ろの甘い声は、伸行の手がとうとう服の中に潜り込んできたためはからずも漏らしてしまう。
「し、伸さん、っ」
ひとみは喘いだ。喘ぐほど、伸行に火をつけるとも知らず。
「好きや。ひとみ、ごめんな」
遮二無二彼女の身体をまさぐり、体温と肌の質感を手のひらで確認していく伸行。手の位置が心臓に近い場所をまさぐるたび、びくっびくっと身を捩じらすひとみの感度は良好だ。
「いや、っ……。伸さん、意地悪」
初めて甘い鳴き声を聞いた。聞けた。
伸行はごめんと繰り返しつつひとみの肌を暴いていく。
けっして意地悪するつもりはないんやけど。
君が欲しくて。おかしくなってまうわ。
いや、もう完璧おかしなってもうたかもしれん。それくらい、ひとみの鳴き声は愛らしく特別な光沢を纏っていた。
脳髄、灼かれてまう。そんな焦燥に駆られながら、伸行は自分も衣服を剥ぎ取るように脱いで裸になった。
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つきましては、発送先ご住所 郵便番号 お名前(本名)を明記の上、mika_019@mail.goo.ne.jpまでメールをください。
よろしくお願いします。
早々のお返事ありがとうございました!
冊子はもう完売してしまっていたのですね‥
パソコンを持っていないので‥とても残念です。
このような質問をして大変申し訳ないのですが‥、簡易なもので構いません、紙でお売りいただくことは出来ませんでしょうか?
いきなり不躾なお願いだとは思いますが‥どうしても続きが気になって‥。
よろしくお願いいたします!
ご質問ありがとうございます。
調べましたところ、完売冊子でしてCD-Rのみで販売しています。収録は、
CD~5~ 【Immoral Summer】(有川作品オムニバス)です。
有川作品から3組のカップルにご登場願いました。
「図書館戦争シリーズ」より手塚&柴崎カップルで「海へ来なさい」の続編に当たる【海のあと~秋のはじまり】
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「レインツリーの国」の伸&ひとみで【いつか君を、歓喜の国へ】
詳しくは、通販ラインナップのページをご覧下さい。ざっくりした説明ですみませんm(__)m
夜分遅くに大変申し訳ございません。
有川浩さんの「レインツリーの国」を読み終わり、続きがないのかと検索していたところ、こちらのサイトにたどり着きました。
お話を読ませていただいたのですが‥続きが読みたい!と我慢できなくなり、こんな時間にご迷惑かと思いましたが、コメントを投稿させていただきます。本作品は通販で販売されているとの記載がありましたが、現在も販売されているのでしょうか?コメントでお尋ねすべき内容ではないのかもしれないのですが‥よろしければご回答のほどをよろしくお願いいたします。