”忍 ” の輝きは明々としてどんな宝石よりも優れている。忍の宝を持つ人は、見も心も安らかである。
忍を懐(いだ)き、慈愛の行いをなすならば、大きな船のように難を超えて、最勝の良薬のように人々を救うであろう。
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忍耐とは非常に重要な愛にも勝るとも劣らないものなのであります。
人間から忍耐を取り除いてしまえば自由気楽な欲望のままに突っ走る獣です。
この日常の便利な生活が人を堕落させてしまうことにつながる危険性ともいえます。
安楽、安逸な生活を戒めるべく、この忍辱経は私たちに教え諭すことを与えてくれます。
明治天皇のお言葉にもありますが、「堪え難きを堪え、忍び難きを忍び」という御言葉を
胸に刻みつつ、日々の苦労を修行と思いつつ、歩んでいくのでしょう。
いつか、いつの日にか、この境地へといかれんことを乞い願い奉ります。
神よ、我に力を与えたまえ。
「人人の中にて彼岸に至れる人は少なし。多くは迷のこの岸にして、さまよい歩く」
「正しく説かれし法を守り行う人人は越え難き死魔の領を過ぎて、彼の悟の岸に至るらん」