『スピリチュアルな人生に目覚めるために』江原啓之

昨年１２月３０日にたまたまつけていたテレビで、「天国からの手紙　放送直前スペシャル」を見ました。スピリチュアル・カウンセラーの江原啓之さんが、亡き家族からのメッセージを伝えるという内容でした。亡き家族からの確かなメッセージを受けた、残された家族の涙を見て、私も涙が止まりませんでした。

本編は「江原啓之スペシャル　天国からの手紙」でしたが、怖いものが苦手な私としては１人で見られる自信がなく、ビデオに録画したものの、再生するのをためらいました。結局、無理だったら停止しようと思いながら、最後まで見ることができました。見終わって、霊というものは信じるとか信じないとかではなく、実際にあるものなんだと思いました。普段考えもしない世界の話だったので、軽い衝撃を受け、母にそのことを話したら貸してくれたのがこの本です。

江原さんの言葉は、心にすとんと落ちました。その中で、人生の中で誰もが体験する３つの大きな苦しみとして、「死に対する恐怖心」「死別の悲しみ」「人生を不幸と思うこと」が挙げられています。私はまだ守るべきものがないので「死に対する恐怖心」はあまりありません。今幸せなので、「人生を不幸と思」ってもいません。ただ、「死別の悲しみ」に対してだけは、特別に恐れていました。限りある命を生きている私たちに、死は必ず訪れます。けれど、大好きな人たちに死なれたくない。そんな思いでいっぱいでした。

人はみな永遠に生き続ける霊的存在。そのたましいの浄化向上のためにこの世に修行に来て、肉体という乗り物に乗って生きて学び、死をもってふるさとへ帰る。…これ以上完璧な、人が生きる意味を説いた理論があるでしょうか。

「失うことの恐れ」から何かに執着することで、たましいの成長を停滞させてしまう。これを手放してこそ、喜びや幸せを受け取る準備ができる。…我が身を振り返り、大いに納得しました。

本来は一人ひとりが聖人であり、救世主として生きねばならない。…江原さんの実感のこもったこの言葉には、ハッとさせられました。

読み終わって、心がとても温かくなるのを感じました。今まで、失敗したり傷ついたりしたことをいつまでもくよくよと考えて、時には息も苦しくなるぐらい自分で自分をネガティブ・スパイラルに追い込んでしまうことがありました。これからは、そういった経験も自分を磨くための研磨剤だったと捉え、感謝の念を持って前向きに生きていきたいと思います。